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『あの日の指輪を待つきみへ』 [洋画]

虹子さんの記事で思い出し、観て参りましたあの日の指輪を待つきみへ
じつはこの映画、わたしとしては初めて試写会に応募し、
案の定、やはりハズレてガッカリしていた映画なのです・・・

closingtheringl.jpg監督は「ガンジー」や「遠い夜明け」のリチャード・アッテンボローで、 偶然知った実話を元にピーター・ウッドワードが脚本を書いたそうです。
そして、出演がベテラン女優のシャーリー・マクレーン、 何事にも感情を表さず一人娘さえ寄せ付けない、ヒロインのエセル・アンを演じています。 彼女もすでに70歳を越していますが、今でも精力的に作品作りをしてるようですね。 全編を通して笑顔が少なかったもので、 ラストにかけて見せたマクレーン独特の人懐っこい笑顔が余計に印象に残りました。 そういえば、わたしが初めて彼女を見たのはいつだったでしょう・・・ 多分、淀川長治さん解説の日曜洋画劇場で見た、 当時、大人気だったオードリー・ヘップバーンと共演した「噂の二人」だったと思います。 まだ10代はじめだったもので、話の内容は詳しく覚えてませんが、 華やかなヘップバーンに比べ、地味な印象をもったのは覚えています・・・
それと、ただ今公開中の邦画「西の魔女が死んだ」のおばあちゃん役を演じた
サチ・パーカーのお母様で、弟が「俺達に明日はない」のウォーレン・ベイティですね。

002.jpg

そんな彼女とこちらもベテラン俳優のクリストファー・プラマー
「サウンド・オブ・ミュージック」のトラップ大佐が1番日本では有名でしょうか・・・
彼も80歳を超えますが、今でも沢山の作品に脇役として出演しています。
昨年、日本公開した韓国映画のリメイクである「イルマーレ」にも、
主役のキアヌ・リーブスの頑固な父役で出演しており、わたしはとても懐かしかったです。
こちらでの彼はエセルの愛した人テディや夫の学生時代からの親友ジャック役です。
心密かにエセルを愛し、テディの事故は自分のせいだと思い込み、
50年の間、罪の意識にかられて生きているという男です。
後半、そんな彼がついに自分をさらけ出すというシーンがあるのですが、
なかなか見応えありのシーンでした・・・

そんなベテラン達と共に、若い頃のエセル・アンを演じたミーシャ・バートンや、
ストーリーの鍵である指輪を見つける青年ジミー役のマーティン・マッキャンなど、
わたしは初めて見る顔でしたが、その他にもたくさんの若手俳優が出演していました。
あっ、その中で最近にしては珍しいので特にこの人を・・・
エセル・アンの唯一の人テディを演じたスティーヴン・アメル
まだ若く、キャリアも浅い俳優ですが、ブロンドヘアにブルーアイと、
いわゆる典型的なハリウッドの二枚目で、
わたしは何やら郷愁を感じ、昔の映画を思い出してしまいました・・・

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物語は、1991年のアメリカはミシガン州での
エセル・アンの夫チャックの葬儀シーンから始まります。
長年連れ添った夫を亡くしたというのに彼女は涙も流しません。
そんな母を娘のマリーは冷たいと非難するのですが、母は決して心中を語りません。
じつは、50年前に永遠の愛を失ったエセルは、
それ以来、夫や娘にも心を閉ざして生きていたのです。
そして、そんなエセルの元へアイルランドから国際電話が入ります。
相手はジミーと名乗り、ベルファストの丘であなたの指輪を見つけたと言うのです。
そのベルファストの丘こそが、エセルの永遠の愛の相手、
テディの亡くなった墜落現場だったのです・・・

と、ここから物語はアメリカとアイルランドの、
50年前の第二次世界大戦時と、この映画の今である1991年を行き来します。
ただ、この舞台がアイルランドのベルファストだけに、話はややこしくなり・・・

というのは、1991年というと、平和な日本やアメリカと違い、
アイルランドでは厄介な問題を抱えている時期でしたものね。
いわゆる北アイルランド紛争です・・・
最近でこそ、落着いてるようですが、
カトリック教徒と、プロテスタント主体の北アイルランド政府との対立で、
毎日のように武力衝突が勃発し、日本でも血生臭いニュースを見聞きした頃です。
そんな時代背景を絡ませているもので、日本人のわたし達には分かりにくいかも?
ただ、物語としてはそれでサスペンスタッチになり、ドラマチックになるのですが・・・

でも、観終えて・・・わたしはそれほどに感動はしませんでした。
時代背景が我々の住む現代ではないからでしょうか?
それに、ああ、こんなストーリー何かで観たな~とか、これに似たシーンも・・・と、
何やら懐かしさが先にたち、昔のハリウッド映画を観てる感覚の方が強かったのです。
あっ、出演者に懐かしさを感じていたほどですので余計かもですね。
それに、当時の物騒なアイルランドへ観光客のように旅するというのも真実味がなく、
どうも入り込めなかった理由かもです・・・

そういうわけで、わたしにとってはこの映画、
初めて試写会に応募するほどに楽しみにしていた割には、
さほど後まで残らない映画だったようです・・・

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コメント 7

虹子

colletさん>行かれたのですね~♪
そうだ、プラマーは「イルマーレ」にも出ていましたね^^
スティーヴン・アメルは、レッドフォードや
ブラット・ピットを思いださせる俳優さんですよね。
マクレーンは「西の魔女・・・」のおばあちゃんのお母さんでしたか!
それは知りませんでした。
この映画は描き方にもうひと工夫あれば、もっと迫ってくるものが
あったように私も思います。



by 虹子 (2008-08-15 10:40) 

maki

昨日は時間がなくて、押し逃げになってました^^;

91年はちょうど私がロンドンにいた頃で、IRAのテロがあり地下鉄のホームからゴミ箱が消えた時でもありました。
アイルランド人は一般的にとても親切ですが、イギリス人に対しては良い印象を持っていないようです。
隣人ではあるけど、戦争の記憶や宗教観、人種の違い、賃金格差など安アングロサクソンに押さえつけられているという反感も強く持っているんでしょうね。
ちょっと日本と朝鮮半島の関係とも似ているかもしれません。
となるとやはり遠くの国の者には臨場感はないですよね。
by maki (2008-08-15 21:59) 

collet

★虹子さんへ
昨日はわたしのミスか?
コメントを入れられなくなり、お返事遅くなりました~<(_ _)>

でね、観てきたのですが、わたしが思い描いてたほどには・・・(ーー;)
というのも、虹子さんのおっしゃる通り!
迫るものがなかった!!(>_<)
わたしも虹子さんと同じでアッテンボロー監督やマクレーン出演、
それに実話を元にしてるというので興味があったのですが、
どこまでが実話なんでしょうね?
なんかウソッぽさが勝ってたようで・・・
それとね、あのヌードシーンもね~なんか無意味なシーンでしたね。
あれはただのサービスシーンとしか思えなかったのだけど~(~_~;)
そんなこんなで「イイ映画だったね~~」とは思えず、
まわりの映画好きにも薦めませんでした。
おかげで何人か営業妨害してしまった・・・(~o~)

そうそう、スティーヴン・アメルは
デビュー間もないレッドフォードやブラピ似ですね。
この映画が初めての出演と言っても過言じゃなさそうなので、
これからどんな風になるのか興味あります~(^^♪

ところで余談ですが、「西の魔女・・・」のあの役は最初、
マクレーンにオファーがあったそうですよ。
ただ、日本語は話せないし、他の仕事があったとかで断ったそうです。
そしたら、母からその話を聞いた娘のサチが名乗り出たそうです。
この役を演じるのはわたし以外にいないって!
以上、徹子の部屋でサチが話してました~^^;


★makiちゃんへ
昨日は昼過ぎからずっとコメを入れられなくて~
原因は自分なのですが・・・(~_~;)

それで思ってた通りですね!
きっとmakiちゃんがロンドン在住の時期だろうと思ってました!
あの頃のロンドンは物騒だったわね。
とにかくあちらこちらでテロがあったものね。
それでサッカーの試合でも戦々恐々としていたのを覚えています。

でね、この映画はそんな時にアイルランドへ旅してるのよね。
まあ、映画だからどうとでもなりますが・・・
あっ、出戻りご苦労~~(~o~)
by collet (2008-08-16 11:50) 

たいちさん

予告編を観ました。ベテラン俳優が頑張っているのは、いいですね。
ミーシャ・バートンには魅せられそうですね。DVDになるのが待ち遠しいです。
by たいちさん (2008-08-18 15:39) 

collet

こちらにもありがとうございます~^^;
ミーシャ・バートン美しかったですよ。
どうぞ、DVDで魅せられてくださいね。
自前で見るほどではないと思いますので~(~_~;)
by collet (2008-08-18 16:17) 

雀翁

まったく着いていけない話題なのでコメントは控えさせていただきます。

唯一わかったのが、トラップ大佐です。実はサウンド・オブ・ミュ-ジック、数ある名曲の中で、私が一番好きなのは、最後の音楽祭でトラップ大佐がかすれる声で歌ったエ-デルワイスでした。祖国を失う悲しみ、その祖国を出ようとしている自分たち、かつては同胞であった人たちのわが身可愛さによる裏切り...想いをありったけこめたエ-デルワイス。大好きです。

あ、すみません。控えるといいながら全然別の映画の話になってしまいました。失礼。
by 雀翁 (2008-08-18 20:16) 

collet

あ~雀翁さん、スミマセン!わざわざコメ入れてくださり・・・
でも、賑やかしくなり嬉しいです~ありがとうございます!^^;

で、全く関係ない話でも結構です~~
サウンド・オブ・ミュージックはわたしも大好きです!
日本公開当時はLP盤も買い、姉妹でよく聴いていました(^^♪
あのトラップ大佐が歌うエーデルワイスはとても味がありますよね!
トツトツと言葉を噛みしめながら思いを込めて・・・
それで、大佐の歌に合わせて子供たちが1人づついなくなって・・・
あ~、こんな話をしてたらシーンが蘇ってきます~~
あの後、教会の中のシーンでどんなにヒヤヒヤしたことか!
また、久しぶりに見たくなりましたよ~(~_~;)
by collet (2008-08-20 13:28) 

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