映画「サンザシの樹の下で」 [中国映画]
チャン・イーモウ監督作品の日本公開は「王妃の紋章」以来でしょうか?
今回の映画は、まさしくチャン・イーモウ監督が青春を過ごした文化大革命当時が舞台でしたが、
以前、そんな時代について、NHKBSの特番でお話されたことがあり、
その内容がとても印象に残り、今でもわたしはよく憶えているのですが・・・
今回の映画は、まさしくチャン・イーモウ監督が青春を過ごした文化大革命当時が舞台でしたが、
以前、そんな時代について、NHKBSの特番でお話されたことがあり、
その内容がとても印象に残り、今でもわたしはよく憶えているのですが・・・
この時代、チャン・イーモウ監督のお父様は、国民党員であるがため、
高い給料を得る仕事にはつけず、それ故、家庭は貧しく、
自身も大学進学は叶わず、18歳の時から3年間、農村へ下放され、
その後、21歳から7年間紡績工場で労働者として働いたそうです。
そんな青春時代を送った監督は、
『自分の主張も持てず、自分の運命をも自ら決められず、
わたしの青春は色のないモノクロだった』と振り返り、
その反動で、今は色彩美に拘るのかもと笑いながらお話でした・・・
高い給料を得る仕事にはつけず、それ故、家庭は貧しく、
自身も大学進学は叶わず、18歳の時から3年間、農村へ下放され、
その後、21歳から7年間紡績工場で労働者として働いたそうです。
そんな青春時代を送った監督は、
『自分の主張も持てず、自分の運命をも自ら決められず、
わたしの青春は色のないモノクロだった』と振り返り、
その反動で、今は色彩美に拘るのかもと笑いながらお話でした・・・
この時のお話がとても興味深く心に残っていたもので、
ふと、それを思い出しながら、この映画を観ましたが、
今回の作品は、前作のキンキラキンの色使いが目立った「王妃の紋章」や、
ワイヤーアクション満載だった「HERO」や「LOVERS」のような派手な色彩美はなく、
チャン・ツィイーのデビュー作としても有名な「初恋のきた道」に似た、
シットリとした若い男女の切なくて悲しい純愛ストーリーの映画でした。
ふと、それを思い出しながら、この映画を観ましたが、
今回の作品は、前作のキンキラキンの色使いが目立った「王妃の紋章」や、
ワイヤーアクション満載だった「HERO」や「LOVERS」のような派手な色彩美はなく、
チャン・ツィイーのデビュー作としても有名な「初恋のきた道」に似た、
シットリとした若い男女の切なくて悲しい純愛ストーリーの映画でした。
サンザシの樹の下で
映画は、毛沢東の農村にこそ学ぶ物があるとの教えのもと、
都会の高校生達が再教育のためと称し、農村に送られるところから始まります。
簡単な荷物と洗面器を手にバスから降り立った高校生の中には、
両親が反革命分子とみられ、父が投獄中のジンチュウもおり、
彼女は村長宅に住み込むことになるのです。
そして、そこで家族同然に付き合う青年スンと出会うのですが、
初めて会った時から、ジンチュウに好意を抱いたスンは、恋心を隠そうともせず、
何かと手を差し伸べ、次第にジンチュウも彼を愛するようになるのです。
そして、2人の恋は農村を離れジンチュウが高校を卒業し、
教師見習いとなっても続くのですが、
ある時、とうとうジンチュウの母の知れるところとなり、
「娘の幸せを願うなら、教師として、正式に採用されるまで会わないでくれ」と言われ、
スンは素直にその言葉に従い、お互いに想い続けることを誓って立ち去るのですが、
二人が会えなくなったのはそれだけの理由ではなく・・・
都会の高校生達が再教育のためと称し、農村に送られるところから始まります。
簡単な荷物と洗面器を手にバスから降り立った高校生の中には、
両親が反革命分子とみられ、父が投獄中のジンチュウもおり、
彼女は村長宅に住み込むことになるのです。
そして、そこで家族同然に付き合う青年スンと出会うのですが、
初めて会った時から、ジンチュウに好意を抱いたスンは、恋心を隠そうともせず、
何かと手を差し伸べ、次第にジンチュウも彼を愛するようになるのです。
そして、2人の恋は農村を離れジンチュウが高校を卒業し、
教師見習いとなっても続くのですが、
ある時、とうとうジンチュウの母の知れるところとなり、
「娘の幸せを願うなら、教師として、正式に採用されるまで会わないでくれ」と言われ、
スンは素直にその言葉に従い、お互いに想い続けることを誓って立ち去るのですが、
二人が会えなくなったのはそれだけの理由ではなく・・・
ジンチュウを演じるのは、これがデビュー作となった新人のチョウ・ドンユイ
何千人もの少女の中から選ばれた彼女は、
純真無垢なイメージがこの役にピッタリだったようですね。
わたしなどは、バルセロナオリンピックの平泳ぎで金メダルに輝いた
岩崎恭子ちゃんに似てるな~なんて思いながら観ていましたが、
チャン・ツィイーと同じく舞踏科の高校三年生だったそうで、そのせいか、
背筋がピンと伸びて、とても立ち姿が美しいと思いました。
この映画の後は、次々とオファーが舞い込んでるそうで、
彼女もチャン・ツィイーと同じ様な道を歩むのかもですね。
何千人もの少女の中から選ばれた彼女は、
純真無垢なイメージがこの役にピッタリだったようですね。
わたしなどは、バルセロナオリンピックの平泳ぎで金メダルに輝いた
岩崎恭子ちゃんに似てるな~なんて思いながら観ていましたが、
チャン・ツィイーと同じく舞踏科の高校三年生だったそうで、そのせいか、
背筋がピンと伸びて、とても立ち姿が美しいと思いました。
この映画の後は、次々とオファーが舞い込んでるそうで、
彼女もチャン・ツィイーと同じ様な道を歩むのかもですね。
そしてスンを演じるのは、ショーン・ドウ
彼は10代の時にカナダへ移住したそうで、流暢な英語も話すそうです。
スラリとした長身とともに、涼やかな目元が印象的で、
きっとこれからは国際派としても活躍するかもですね。
すでに、チャン・イーモウ監督の次回作にも出演してるそうですし~
彼は10代の時にカナダへ移住したそうで、流暢な英語も話すそうです。
スラリとした長身とともに、涼やかな目元が印象的で、
きっとこれからは国際派としても活躍するかもですね。
すでに、チャン・イーモウ監督の次回作にも出演してるそうですし~
原作は、中国系アメリカ人作家エイミーが友人の話をもとに書いた実話の小説だそうで、
中国での売り上げは300万部を突破したとか!
映画会社のキャッチコピーにも、中国版「世界の中心で、愛をさけぶ」とありましたが、
まあ、それ程に沢山の方がこの純愛物語に涙されたようですね。
ただ、わたしの場合は、涙が出ることもなく、それよりも・・・
タイトルにも使われているサンザシの樹の下で、
抗日戦争の時に、沢山の兵士が殺されたから、
本来は白い花が咲くのに、そこだけは赤い花が咲くという物語の設定に、
心がチクリと痛みながらも、何やらスッキリしない思いを抱いたのですが・・・
中国での売り上げは300万部を突破したとか!
映画会社のキャッチコピーにも、中国版「世界の中心で、愛をさけぶ」とありましたが、
まあ、それ程に沢山の方がこの純愛物語に涙されたようですね。
ただ、わたしの場合は、涙が出ることもなく、それよりも・・・
タイトルにも使われているサンザシの樹の下で、
抗日戦争の時に、沢山の兵士が殺されたから、
本来は白い花が咲くのに、そこだけは赤い花が咲くという物語の設定に、
心がチクリと痛みながらも、何やらスッキリしない思いを抱いたのですが・・・
話は違いますが、「おひさま」の三人娘は、実に良いですね。最近は、マイコさんにゾッコンです。^^;
by よしあき・ギャラリー (2011-07-23 14:55)
★よしあきさんへ
>最近は、マイコさんにゾッコンです。^^;
あれ?何時ぞや満島ひかりちゃんにゾッコンだとお聞きしたような!?
ふぅ~ん、よしあきさんも気が多い??
でもまあ、女優さんの品定めは楽しいですものね~~(~o~)
by collet (2011-07-23 18:02)
こんにちは!
主人公の女の子、可愛いですね!
私は「せかちゅう」的映画は、苦手なので(笑)
>中国系アメリカ人作家エイミー
キッチン・ゴッツ・ワイフやジョイラッククラブの エィミ タンだと思いました。
調べたら、別人のようなのでがっかり。
「おひさま」の三人娘ではなく、三婆プラス中ばあが
今週は、主役を食っていたような(笑)
私は三イケメンの中で茂樹くんが一番だけど(笑)
by シェルティ (2011-07-23 19:27)
気が多いのは自他ともに認めるところです。(`_´)ゞ
by よしあき・ギャラリー (2011-07-24 05:25)
チャン・イーモウ監督は、北京五輪を演出した人ですね。スティーブン・スピルバーグ監督も一目置いている世界的監督の作品ですので、気になりますね。
by たいちさん (2011-07-24 10:59)
あれまぁー!
おひさまで今の陽子のおかあさんが時々使う言葉だったりして(^-^)。すぐまた記事をアップされたんですねえ。
イモーウ監督前にもcolletさんの記事で見たように思います。
岩崎恭子似言われてみればそうですねー。
中国版「世界の中心で愛をさけぶ」ですかア。
中国で讃岐うどんの商標登録の申請が却下され記事が載ってましたが、すべての人がそうではないとしても何でもかんでも平気でアイデアを盗む、真似する、ブランドの偽物を売る・・・。
韓国ドラマにはまっているから言うのもなんなんですが、韓国と比べて中国はどうなんでしょうねえ。
韓国は国際競争力でも正々堂々と日本と闘って勝っている。
国がバックアップをしているとは言っても。
ちょっと愚痴ってしまってすいません(^^ゞ。
by dolfin (2011-07-24 11:20)
★シェルティさんへ
ヒロインを演じたチョウ・ドンユイは、
第二のチャン・ツィイーかと言われてるけど、
チャン・ツィイーよりも優しく線が細い印象です。
その意味でも、彼女のこれからに注目です。
>私は「せかちゅう」的映画は、苦手なので(笑)
あははは・・・コレはわたしも同じ!
ただ、そんなのをチャン・イーモウ監督なら、
どんな風に作るのかに興味があり観たのですよ~(^^ゞ
このエイミーは「エイ・ミー」との記載もあるので、
多分、別人なんでしょうね~(?_?)
今週の三婆、面白かったですね!
特に、渡辺美佐子さんのお芝居が良かったです~~(~o~)
ところで、ご贔屓の茂樹くんは育子ちゃんとどうにかなるのかしらね??
★よしあきさんへ
>気が多いのは自他ともに認めるところです。(`_´)ゞ
きゃはははは・・(~o~)(~o~)
開き直ってるところが良いですね~~(*^^)v
さて、お次はどなたかしらん?
by collet (2011-07-24 11:50)
★今造ROWINGTEAMさんお立寄りありがとうございます~^^;
★たいちさんへ
そうですよ~五輪の演出をするにあたり、
映画製作はお休みでしたが、これが復帰作になるのかしら?
文革の時は、いろいろとご苦労をなさったようだけど、
今は世界的にも注目される監督とおなりですね~(*^^)v
by collet (2011-07-24 11:57)
★dolfinさんへ
>あれまぁー!
うふふふふふ・・・dolfinさんもご覧なんですね~(^^ゞ
いよいよ赤ちゃんも産まれるようで、楽しみですね!
憶えてて下さり、ありがとうございます!
チャン・イーモウ作品は好きで結構観ています。
前回は「王妃の紋章」でしたね。
ところで、わたしもココだけの話・・・アンチ中国です。
ですから、観たい行きたい所はイッパイありますが、
今の中国では、お金を落としたくないので旅する気にもなりません。
でも、映画の話は別ですね~~(~o~)
それぞれに違いがありますし、映画に関しては、
韓国も中国も好きなんですよね~~♪
by collet (2011-07-24 12:29)
最近とんと映画を観ることはなくなったのですが、なかでも純愛モノは斜に構えてしまって堪能できないんです。
もっと素直にならなきゃいけませんね ^_^);
それはそれとして、チャン・ツィイー、別格の美しさがありあますね。
ちょっとキツそうだけど。
by gwan3 (2011-07-25 09:41)
★gwan3さんへ
こういう純愛物が苦手な方は多いですね。
実は、わたしもその中の一人でして・・・
チャン・イーモウ作品でなければ観てないです~(^^ゞ
チャン・ツィイーもデビュー当時はただ可愛いだけの女の子でしたが、
今じゃ堂々とした大女優におなりですね。
あれはやはり、相当の負けず嫌いだと思いますね~~(~o~)
by collet (2011-07-25 12:09)
Ritaさん、こちらにもお付き合いありがとうございます!
by collet (2011-07-27 16:11)
チャン・イーモウはチェン・カイコーに比べると地味でつまらないという印象がありましたが、自分が年取ってくると(笑)そのじんわりとした良さが分かってきたような気がします。
思えばこの世代の監督は本当に中国の映画史の黄金期をひた走ってきたような気がします。
それがまだ第一線で活躍されているのは嬉しい限り。
それに女優を育てる才の長けた監督ですよね。
コン・リーも彼によって見出されたわけですし。
私はこの監督に関してはワイヤーワークバリバリの武侠ものよりも「初恋のきた道」的なちょっと田舎くさいものの方が好きです。
遡ってみると「秋菊の物語」なんかでも派手さはないけど人の心理をよく描いた秀作だったな~なんて思い出してみたり^^
ただ、この監督も、李安、張凱歌、ジョン・ウーもみんなハリウッドに進出していますが、やはり自国の監督作品が一番な気がします。
by maki (2011-07-28 21:31)
★まぐろちゃん、こちらにもお付き合いありがとう~~(^_-)-☆
★makiちゃんへ
チャン・イーモウとチェン・カイコーは同世代で昔は一緒に仕事をしてますね。
でもって、お父様も同じ国民党員だったとか・・・
お二人、似たような青春時代だったのかしら~(-"-)
ところで、若い頃からヒット作が多いので老けて感じますが、
お二人とも、まだギリギリ50歳代ですよ。
世界を見渡しても、韓国は別として・・・
監督としてこの年ならまだまだ現役真っ最中でしょうし、
これからも当分は第一線で活躍されますよ~~(^^ゞ
それからワイヤーアクションバリバリのは大ヒットしたから印象が強いけど、
考えたら例の2作だけなのよね。
その意味では、チェン・カイコーも同じで監督自身も、
本来はドラマ性のあるものの方がお好きなように思いますね~(';')
それはそうと・・・いつぞや中国のホーローの洗面器の話をしたでしょ、
この映画の中でも、必ずみんながマイ洗面器を網の袋に入れて持ち歩いてて!
あの話を聞いてなかったら、きっと不思議に思ったと思いますよ~~(~o~)
by collet (2011-07-29 13:15)
>岩崎恭子ちゃんに似てるな
そうですね。
中国の映画はほとんど見たことがありませんが、見たものはすべて田舎が舞台の清々しい映画でした。この映画もきっとそうなんでしょうね。
歴史的に中国の内戦(4千年の歴史)で殺された人の数を中国人は忘れているか、それを思い出さないために「抗日戦争」などを出してくるのでしょうか。
by 雀翁 (2011-08-02 18:02)
★雀翁さんへ
>田舎が舞台の清々しい映画でした。
そうですね~中国映画にはこういうのが結構ありますね。
また、日本で作るドラマでも田舎を舞台にしたのが多いですしね。
この映画で抗日戦争が登場したのは、時代が時代なので仕方がないですね。
でも、雀翁さんがおっしゃるように、
確かに国内での殺戮も尋常ではないと思いますね~(+_+)
ちょうど今週は、BSプレミアムで周恩来の特集をしてるのですが、
この文革の時にも沢山の同胞が犠牲になってますね・・・
by collet (2011-08-03 16:23)
★アヨアン・イゴカーさんこちらにもありがとうございます~^^;
by collet (2011-08-15 10:59)
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
by 添え状 (2014-07-29 08:50)