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舞子はレディ [日本映画]

久しぶりに映画館へ行くことになり、
前から気になっていた「イヴ・サンローラン」とどちらへ行くか大いに迷った結果、
やはりお疲れ気味のわが身には、楽しい方がいいだろうとこちらを観て参りました~[るんるん]

舞子はレディ
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監督は「Shall we ダンス?」でお馴染みの周防正行監督で、
20年前の企画を歌あり踊りありの大エンターテインメントとして映画化したそうです。
でね、この映画、タイトルからでも感じるように、
下敷きにA・ヘプバーンの名作「マイ・フェア・レディ」があるようで、
そこでの名シーンがそこかしこに織り込まれ、まるでパロディ映画か?と思いながらも、
若き日、イライザに胸躍らせたわたしとしてはとても楽しく・・・
またそれだけに限らず、どういう訳か?思い出すことも多く、
ヤケに郷愁に満ちた映画でもありました~[揺れるハート]

物語はある日突然、京都にある花街「下八軒」へ舞子になりたいと、
鹿児島弁と津軽弁を話す少女春子がやってきた所から始まります。
でもそんな誰の紹介もなく、どこの馬の骨ともわからない子は引き取れないと、
一旦は女将に追い返されてしまうのですが、
偶然そこに居合わせた言語学者のセンセが興味を持ち、
春子の訛りでは舞子は絶対に無理だと言う呉服屋の社長北野と、
「春子を一人前の舞子にしたら、お茶屋遊びの面倒はすべてみる」
との約束で賭けをすることになったのです。
そして無事に、春子の舞子修行が始まり花街のしきたりは勿論、
唄に鼓に三味線、それに舞と厳しい稽古に励む日々を送るのですが、
それらの中でも一番苦労したのが舞子が話す京言葉だったのです・・・

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800人のオーディションの中から選ばれ、ヒロインの春子を演じるのは上白石萌音
まだ現役高校生だそうであどけなさもあり、
田舎から出て来た少女役にはピッタリだと思いました。
ましてや歌えて踊りができるとあっちゃ~鬼に金棒!
特に素直な歌声に好感をもったわたしは、豆春となった姿を見て、
思わず「可愛い~」と隣の方に恐縮しながらも声が出てしまいました~[わーい(嬉しい顔)]

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そしてセンセには長谷川博己が扮していましたが、
「スペインの雨は主に広野に降る♪」と教えたR・ハリソン演じるヒギンズ教授のように、
彼も「京都の雨はたいがい盆地に降る♪」と歌い踊っていたのが新鮮でした。
また、出演者みな歌い踊るシーンがあり、
ダンスに日舞に大活躍の姉さん芸者を演じた草刈民代田畑智子は勿論、
女将役の富司純子の歌まで聞けビックリ!
ペーパー・ムーンに乗り、春子に自分の舞子時代の恋を語るシーンでしたが、
妻夫木聡演じた恋のお相手は赤木圭一郎だったのかしらん??

でね、このシーンを見て・・・
昔はスターの恋のお相手には花街の方が多かったのを思い出しました。
それに可愛い舞子さんを見ながらふと思い出したのが、
幼い頃、母に連れられ観た松竹の映画のことでした。
もう物語や出演者などは全く憶えておらず、
倍賞千恵子さんの可愛い舞子姿だけがウッスラと頭にあるのですが、
はて?お相手はどなただったのでしょうね・・・

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映画「李藝‐最初の朝鮮通信使」 [日本映画]

神戸に生まれ育ったわたしにとって、瀬戸内は身近な存在です。
そしてまた、当時の寄港地であった鞆の浦や牛窓へ旅することも多く、
ハングルを生んだことでも有名な朝鮮王朝第4代王の世宗(セジョン)大王の時代、
対馬から瀬戸内海を通って都を目指した「朝鮮通信使」も馴染のある言葉でした。
でも、今から600年ほど前、初めて足利将軍に合うために世宗大王に派遣され、
その後43年間に40数回も日本の地を踏んだ通信使が
李藝(イ・イエ)というお名前だというのは、今回初めて知りました・・・


これはそんな世宗大王の信頼厚い外交官「李藝」の足跡を追った
日韓合作のドキュメンタリー映画です。
日本公開は6月から各地でされていましたが、
いつものように神戸での公開は遅く、ようやく目にすることができました。

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映画プロデューサーの益田祐美子さんが、
何かと揉め事が絶えない両国間で「両国の今後に明るい光を投げ掛けたい」との思いから、
近年改めて功績が認められ韓国政府が「文化人物」や「外交人物」に選定したり、
日本でも、2005年に対馬の円通寺に「通信使李芸功績碑」が建てられた李藝に着目し、
両国の企業や個人からの協賛金5千万円を製作費として着手したそうですが、
李明博前大統領の竹島上陸などで制作が一時中断したこともあったそうです。

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そんな紆余曲折のあった映画の監督は
ドキュメンタリー映画を主に手がける乾 弘明
そしてナレーターは、お久しぶりの小宮悦子でしたが、
アナウンサーらしく、とても解りやすい話しぶりで、
映画の内容共々、とても理解しやすい映画となっていました。

また、ナビゲーターとして韓国人俳優のユン・テヨンが出演していましたが、
わたしはかろうじてドラマ「太王四神記」でのヨン・ホゲ役が微かに記憶にあるだけで、
今の彼の人気ぶりなど露知らず・・・[ふらふら]
旅の途中、彼に気付いたオバサマ方の喜び様に驚きました。
それにしても、185cmと大柄の彼が古い町屋の敷居をくぐるのを見て、
頭を打たないかと余計な心配をしながら、
いかに昔の日本人が小さかったかを改めて感じていました。

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それにしても李藝という人・・・
幼少時に倭寇(わこう)に母親を拉致され、日本に強い憎しみがあったでしょうに、
71歳と高齢になっても日本にはわたしに嘘をつく人はいないからと、
交渉がスムーズにいくよう志願して日朝の友好に人生を捧げたんですよね。

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また、映画はテヨンによる日本での李藝の足跡とともに、
昨年夏、駐日韓国大使館が募った
「朝鮮通信使の軌跡を辿るSNSリポーターの旅」に参加した
21人の日本人学生の旅も撮影されているのですが、
今まで知らなかった日韓の歴史に触れたり、韓国の学生と交流する様子もあり、
その中で、ひとりの韓国人女子学生が言った
「お互いに解り合えるようもっと交流を増やすことが大事」が心に残りました。

そして、小宮さん自身が原稿を書いたという最後のひと言
「小さな触れ合い、それは今のわたし達にも出来ることなのです」と・・・

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映画「おおかみこどもの雨と雪」をみて [日本映画]

先週のこと・・・ラジオを聞いてるとあちこちで、
やたら「感動した~[揺れるハート]」という言葉を耳にし急に興味が湧き、
何も予定のなかった休日の午後、いそいそと映画館へ出掛けました・・・

おおかみこどもの雨と雪
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考えれば、邦画を観に行くのは昨年の夏休み公開だった、
同じくアニメの「コクリコ坂から」以来で、あれから1年も経ったのかと、
今更ながらに時の速さを感じながら出掛けたのですが、
元々、ファンタジー物にはあまり興味のないわたしには、
ラジオのDJが称えていたほどには感動できず、物足りなさは拭えませんでした。
でも、アニメーションの美しさや素晴らしさを見るだけでも良かったと思えるほどで~[ぴかぴか(新しい)]
咲き誇る花の美しさや四季折々の景色に見惚れた117分でした。

なお、監督は「時をかける少女」や「サマーウォーズ」でお馴染みの細田守で、
脚本を一緒に手掛けたのは、その前作と同じく奥寺佐渡子です。

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物語は、天涯孤独の花が19歳の時、“彼”と運命的な出会いをし、
恋に落ちるところから始まるのですが、その彼は普通の人間ではなく、
おおかみと人間の間に生まれたおおかみおとこだったのです。
ただ、そう告白されても花の気持ちは変わることなく、
二人は結ばれ、そのうち新しい命も授かり、
雪の日に生まれた女の子には「雪」と、
そしてその翌年の雨の日に生まれた男の子には「雨」と名付けるのでした。
でもそんな二人の子供は父親と同じ、
人間とおおかみの二つの顔を持つおおかみこどもでそれを隠すように、
家族4人ひっそりと都会の片隅で暮らしていたのです。
でもそんな幸せは長くは続かず、雨の日に突然の父親である“彼”の死により崩れ去り、
取り残された花は、打ちひしがれながらも二人をちゃんと育てる決心をするのでした。
そして自然に囲まれた山奥の一軒家を見付け移り住むのですが・・・

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このように映画は、花という一人の女性の成長とその子供たちの自立までを描いており、
たとえおおかみこどもでなくとも経験するであろう事柄も多く含まれ、
夏休みに親子でご覧になるのにはモッテコイのように思いました。

それにしても、声を担った花の宮崎あおいにしても、“彼”の大沢たかおにしても、
最初から二人をイメージして描かれたのでは?と思えるほどにピッタリで~[手(チョキ)]
このまま実写版にしても良さそうだと思ったのですが、
そうなると・・・やはりというかナンというか・・・
40代の大沢たかおには、チト無理があるかしらん~[わーい(嬉しい顔)]

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映画「コクリコ坂から」をみて・・・ [日本映画]

先日、山本二三さんの素晴らしい背景画を観たせいか?
急にジブリアニメが観たくなり、急遽、観に出掛けました。

コクリコ坂から
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わたしが映画館でジブリ作品を観たのはいつ以来でしょう?
確か、「もののけ姫」以来ではないかと思うのですが~[ふらふら]
まあ、それだけ映画館まで出掛けずともいいかな~との思いが強かったのですね。
それが今回は、ある所から無料のチケットをいただいてしまい、
それならば!というのもあり、出掛けた次第です~[わーい(嬉しい顔)]

物語の舞台は東京オリンピックの前年、1963年の横浜です。
高校2年生の松崎 海は16歳にして、一家の主婦としての働きぶりで、
女性ばかりの下宿屋コクリコ荘を切り盛りしていました。
そしてそんな彼女は毎朝、丘の上に建つ家の庭で信号旗をあげていたのですが、
同じ高校に通う風間 俊がタグボートの上でそれを毎朝見ている事は知りませんでした。
そんなある時、オリンピックを控え、新築ラッシュに沸く世の中に合わせるように、
通称カルチェラタンと呼ばれる文化部部室の建物が取り壊されることとなり、
生徒たちの意見も真っ二つに分かれ大騒ぎとなるのです・・・
そんな騒ぎの中、2人は偶然に出会い、
確かに古いけれど、歴史や思い出がイッパイつまったカルチェラタンを残そうと言う
1学年上の俊を海は手伝うようになり、次第に2人は惹かれ合うようになるのです。
そんな二人でしたが、俊が海の家に招かれた時、
1枚の写真を見せられて、自分たちが兄妹だと気付き・・・

監督は、宮崎吾朗さんで、お父様の宮崎駿さんが脚本を担当したそうですね。
それで、この何ともワケアリのストーリーが、
まるで、親子二世代を股にかけた、一時の韓国ドラマのようだと思いながら見たのですが、
それもそのはずで!?
80年代に「なかよし」に連載されてた少女マンガが原作なんだとか~~[ひらめき]
わたしは「マーガレット」派だったもので、知らずにおりましたが、
なかなか込み入ったストーリーで、当時はきっと乙女心を逸らせたんでしょうね!?

それにしても、初恋の甘酸っぱさは誰でも感じるでしょうが、
我々世代の者には、それ以上に感じるモノもあり面白かったですね~[るんるん]
とにかく、記憶の片隅にウッスラと残るモノが次々と現れて、
懐かしいったらありゃしない~~!!
先ずは、食堂に並んでいた赤いビニール貼りのパイプ椅子、
当時は何処のお家にもあったような!?
それに前夜にといでおいたお米が入ったお釜!
うちの高校生だったお姉ちゃんも海と同じ様に炊いてたと、
耳にタコが出来るほどに聞かされてます~[ふらふら]
でもって~ハンドルを回して2本のロールで水を絞る洗濯機もあったしで、
とにかく懐かしい品々の登場でその思い出もが頭を巡り、
思いの外、楽しませていただいたひと時でした~[手(チョキ)]

そして最後に、声でのご出演の皆さん、
長澤まさみ、岡田准一、竹下景子、石田ゆり子、内藤剛志、大森南朋、香川照之と、
いろんな方がご出演でしたが、良くも悪くも意外というか?全く気にならず・・・
耳に馴染んでいたように思います~[揺れるハート]

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映画「武士の家計簿」 [日本映画]

「十三人の刺客」「桜田門外ノ変」「雷桜」「最後の忠臣蔵」との
サムライシネマキャンペーンの中でも、
コレを1番に楽しみにしていました・・・


原作は日本近世史がご専門だそうな歴史学者の磯田道史先生が書かれた
武士の家計簿『加賀藩御算用者』の幕末維新です。
先日「徹子の部屋」にご出演の折には、
子供の頃から歴史が大好きな子供で、一風変わった子だったとおっしゃってましたが、
神田の古本屋のカタログで偶然見付けた古文書に見入り、
当時は定職もなかったというのに何の迷いもなく、
銀行のATMでおろした代金の136、500円を握りしめその本屋へと向かったそうです。
そして手に入れたのが何とも珍しい古文書で、
加賀百万石の下級武士である猪山家の手紙と日記、そして家計簿だったのです。

監督はお馴染みの森田芳光で、
武士が主役にしては珍しくチャンバラのない時代劇で、
三世代にわたる家族愛をユーモアを交えながら描き、
サスガだな~と思わせてくれました。
それにしても、この記事を書くにあたり何が驚いたかって~[目]
いつも若い!と思っていた森田監督がもう還暦だったとは~~[ひらめき]
はぁ~時の移ろいの早いこと!!

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映画の主人公は、加賀百万石の今で言う経理課に勤める会計専門の下級武士猪山直之です。
その代々加賀藩の御算用者として携わってきた猪山家八代目の直之は、
何の野心も持たず、お家芸である「そろばん」で自分の職務を全うし、異例の昇進を果たします。
ただ、名誉ながらも身分が高くなるにつれ、出費が増えるという当時の武家社会特有の構造から、
銀約3000匁という父信之と直之の合わせた年収の倍である、
銀約6000匁もの多額の借金があることを知った直之は、
家財道具を処分して借金の返済にあてることにするのです。
そして最初こそは、世間体を気にした父や愛用品を手放したくないと駄々をこねた母も
「お家を潰す方が恥です!」との固い決心の直之に従い、
高価な茶道具の一式から妻の花嫁衣装など着物や弁当箱にいたるまで88品目の家財を売り払い、
銀2563・92匁を借金返済にあて、残りは無利子で10年払いとの契約を取り決め、
家族全員で一致団結し、倹約生活を実行していくのでした・・・

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そしてこの映画、キャスティングの良さも一段と光ってましたね~[ぴかぴか(新しい)]
直之は堺雅人でそろばん馬鹿になり切っておいででしたし、
その妻のお駒を演じた仲間由紀恵も功名が辻さながらの健気な奥様でしたし~
算術の好きなおばばさまを演じた草笛光子にしても、
天真爛漫な家付き娘である母を演じた松坂慶子、そしてその入り婿である父の中村雅俊と、
何とも上手いキャスティングで、コレっきゃない!って感じでした。
また、同じ御算用者としての道を歩むべく父に厳しく教育されますが、
幕末の動乱期、自分の進む道を模索しそのせいで父とぶつかる息子の成之を演じた伊藤祐輝
わたしは今回が初めての俳優でしたが、なかなかの演技派のようで、
これからの活躍に注目したいと思います。

レディスデーで朝1番での観賞ということでか?
観客の8割方はシニア世代で、映画館は満席状態でしたが、
観終わって、心がほんのり温かくなったようで、
皆さん、笑顔でとても楽しそうにお話されていたのが印象に残りました。
ということで、わたしにとってもこの映画、
久々に期待を裏切らない作品となり、大いに満足したのは言うまでもありません~[揺れるハート]

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