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『大いなる陰謀』 [洋画]

1ry.jpg 前項のハーバーランドにあるシネマで観ました。
大いなる陰謀
わたしの好きなR・レッドフォード作品ということで、 昨年より楽しみにしていました。
とにかく7年ぶりの監督作品であり、出演もしているとのことで、 早く来ないかと心待ちにしていたのです。
また、彼以外の出演者もとても豪華で・・・タイトルにある、
大いなる陰謀を企てるアーヴィング上院議員にトム・クルーズ
そんな彼の真意に気付きながらも抗えずに、
彼の筋書き通りにニュースを流す女性ジャーナリスト、
ジャニーンにメリル・ストリープ
ちなみに、このアカデミー賞史上最多のノミネート歴を誇る名女優のメリルは、 レッドフォードからのたった1本の電話で出演承諾したそうな・・・
そんな彼ら3人のビッグスターの他に、 レッドフォード扮する大学教授の教え子として若手の3人が・・・
「世界で起こっているいちばん重要なことに関わりたい」という熱い思いから、 志願兵となった親友同士の二人、 メキシコ人のアーネスト役のマイケル・ペーニャと、
学生ローンを抱える黒人学生アーリアン役のデレク・ルーク
そして、そんな先輩二人とは対照的に、裕福な家庭に生まれ、
大学入学当時には豊かな将来性を感じさせていたのに、
近頃は欠席が多くなり何事にも無関心な学生になってしまったトッド役に
英国の舞台で活躍するアンドリュー・ガーフィールドが抜擢されています。 もしかしたらこの彼も、
同じレッドフォード作品でデビューした ブラッド・ピットのようなスターになるかも?ですね。

2ry.jpg物語はワシントンにある上院議員のオフィスと カリフォルニアにある大学教授のオフィス、
そして、極寒のアフガニスタンの戦地と、 同じ時間帯で3つの場所で起る出来事を描いていきます。

アフガニスタンでの対テロ戦争を指揮しながら、
本心では次期大統領選での国民の支持を得ようと企むアーヴィング上院議員、
彼はその本心を包み隠し、新しく展開させる作戦についての情報提供をジャニーンに申し出ます。 でも、ジャニーンは彼の「手段を選ばない」という言葉が脳裏から離れず 不安にかられ、彼の真意に気付くのです・・・

4ry.jpgかたや、アフガニスタンのバグラム空軍基地では、
アーネストとアーリアン達がアーヴィング考案の新しい作戦の指示を受け、 その目的地へと、
ヘリで出発します。
ところが途中、予想外の攻撃を受け、アーネストは雪深い山中に転落してしまうのです。
そして、そんな親友を見捨てられないアーリアンも自らヘリを飛び降りて・・・
政治家の企てた陰謀だとは露知らず、
自分達の正義を信じて散っていった若い二人が不憫でした・・・

そんな二人の恩師であるカリフォルニア大学のマレー教授の部屋では、
やる気をなくしたトッドを相手に、教授が2人の教え子達の話をしています。
かつて2人が参加することの重要性を唱え、志願兵となった事、
そして、無関心でいることが1番愚かな事だと・・・

5ry.jpg 3ry.jpg
こうやって、それぞれの場で数時間の間に起った出来事を
派手な戦闘シーンも無く、映画は淡々と進むのですが、
見終えた後に、何やらズシリと考えさせられる物がありました。
日本にいれば、まだまだテロの恐ろしさを肌で感じることはありませんが、
アメリカでは、まさに身近に感じることでしょう。
「これは、何割かの観客の人生を変えるかもしれない映画だ」と、
トム・クルーズがインタビューで答えたそうですが、
日々安穏と暮らすわたしでも、まあ、人生は変わらずとも、
無関心でいる事の愚かさ、恐ろしさを今更ながらに気付かされたのは確かなようです・・・

久しぶりのレッドフォード作品、
いつも通り、派手な演出はなくとも、
とても彼らしいヒューマンタッチな映画だと思いました。
もう、お顔はシワが刻まれたお爺さんだし、
サンダンス・インスティチュートを設立して、人材育成などに忙しいでしょうけど、
彼を10代の頃から見ているわたしとしては、まだまだ彼の作品を見たいと思うのですが・・・

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あしあと 6

コメント 9

婿ペンギン

ほへ~!!
婿ペン好みの豪華キャストですね~♪

トム・クルーズも最近良い味が出てきましたよね♪

by 婿ペンギン (2008-04-25 22:31) 

降龍十八掌

ロバートレッドフォードは昔からよく聞く名前ですが、ちゃんとみたことがないです。なんせ、高校生ぐらいから、ほとんど映画館にはいくことがなくなりましたから、チャールズブロンソンやジェームズコバーンで時代が停止しています。(笑)
これからはcolletさんの記事で勉強して、時代についていきたいと思います。

アメリカの存在自体が陰謀だと確信している降龍です。目に見えるテロより、1000倍も怖いのじゃぁ~
by 降龍十八掌 (2008-04-26 11:45) 

maki

いまだに・・・っちゃ変ですが、まだこういう映画って人気なのかな~?
冷戦時代にはよくロシアを悪者にしてやっていたけど、、
今度はアフガン?
常に“世界の中心・正義のヒーローアメリカ!”っていう神話が崩れつつある今だからこその国民洗脳映画だったら怖いわ~ ̄m ̄;
by maki (2008-04-26 15:19) 

collet

★婿ペンさんへ
おっ!お好みですか~(^^♪

婿ペンさん世代ならトム・クルーズは「トップガン」の頃かしら?
これでは自信満々なチト憎たらしさもある男を演じてますよ~
演技の幅も広がったようで、どんな中年男になるのか楽しみです!


★降龍十八掌さんへ
レッドフォードもブロンソンやコバーンとは同世代のように思います。
ただ彼は若く見えて~それにハンサムだったし~
実はわたしも今の若い俳優は判りません・・・(>_<)

テロは目に見えるのも見えないのも恐ろしいです~あ~、やだやだ!
あっ、今日の長野、やはり騒ぎはあったようですね・・・(ーー゛)


★makiちゃんへ
ちゃうちゃう!この映画はそういうのではありません。
アフガンにおけるアメリカの対テロ戦争の裏側を描きながら、
政治家、ジャーナリスト、兵士、大学教授という、
全く違う立場の人々のその時を描いているのです。
その中で悪者は政治家で、兵士になった若者は犠牲になり・・・
教育の可能性にかすかな望みを抱き、
学生をよりよい方向へ導こうとする大学教授がいるわけです。
ですからそのような怖~い映画ではありません~

そういう意味で、この映画の脚本はとても良くできていると思いました。
わたし、先週に続き、好きです~~(*^^)v
by collet (2008-04-26 16:06) 

Yakoha

こんにちは。「大いなる陰謀」で検索しておじゃましました。
私もコレ、面白く観れました。単なるエンターテイメントでは
なくて、実は今のアメリカの現状を訴える作品だったように
思います。
by Yakoha (2008-04-27 20:36) 

たいちさん

キャストを見ただけでも、映画館へ行きたくなりますね。観たい映画の一つです。
by たいちさん (2008-04-28 00:01) 

collet

★Yakoha さんへ
はじめまして!お立ち寄りありがとうございます~^^;
そうですね、娯楽映画ではあるのですが、前宣伝通り、
それだけでは終わってないのがわたしも気に入りました。
今のアメリカだからこそ、余計に観客にも訴えかけられたのでしょうしね。
また、Yakohaさんの感想もお聞かせくださいね。


★たいちさんへ
レッドフォード作品は大掛かりな演出は余りないのですが、
観終えた後にいつも何かを感じさせてくれるようで、好きなんです。
それで、今回も期待していたのですが、思ってた以上に良かったです。
やはり、役者も一流揃いですものね。
ぜひ、ご覧くださいね~

by collet (2008-04-28 12:46) 

takanobu

なかなか良さそうですね。
観たくなってきました。
by takanobu (2008-04-28 23:42) 

collet

ハイ、良かったです~~
もう、わたしの好みマンマです~(*^^)v
あっ、この映画はシネマコレクションでの紹介にはないのですね。
またそちらも読ませていただきますね~
by collet (2008-04-30 12:25) 

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