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祝祭音楽劇「トゥーランドット」 [舞台]

CIMG4600.JPGGWの最終日に梅田芸術劇場で観てまいりました。
祝祭音楽劇トゥーランドット
プッチーニの遺作として有名なオペラが題材ですが、 こちらは古代中国を舞台にし、新しい作品として創ったそうです。
演出はブロードウェイにも進出している宮本亜門 この「トゥーランドット」は彼のオリジナル作品です。
そして音楽はジブリ映画や現在放送中の「太王四神記」でもお馴染みの久石譲 とても意外でしたが彼が音楽劇を手がけるのはこの作品が初めてだそうです。
それに、衣装がアカデミー賞受賞のワダエミ
いえね、わたしはこの彼女の作った衣装が見たくて出掛けたようなもので・・・
そのためジックリ見ようとオペラグラスまで用意したのです。
それでね、凄いんです!もう、間近で見たいと思いましたとも!!
なんてったって、超一流の刺繍や織物作家の作品ですもの~[ぴかぴか(新しい)]
どこかで衣装展をしてくれないかと、切に願っているのですが・・・
あっ、こちらにデザイン画などのってますのでよければどうぞ!

出演は孤高の女帝トゥーランドットに、台湾の人気歌手のアーメイ
この配役を聞いたときに「なんで台湾の?」と、不思議だったのですが、
北京オリンピックも開かれる今世紀はアジアの世紀とのことで、この作品によって、
アジアの文化やエンターティメントを世界中にアピールしたいとのこと・・・
そういうわけでか、彼女のほかにも中国の少林寺拳法のチームも出演していました。

そして、その彼女が初めて愛を感じる男カラフには岸谷吾朗
先日のTVの夫役とは全く違い、若々しい勇者を演じていました。
もうね、大階段を一気に駆け上がるのですが「おお!若い!!」なんて~
舞台を見るといつも思うのですが、役者は体力勝負よね・・・[あせあせ(飛び散る汗)]
ちなみに彼は自分のユニット以外ではこれが初めての舞台だそうです。

そのカラフの敵役となるワン将軍には中村獅童
低い身分から将軍へとのぼりつめ、女帝を愛するあまり非道を繰返します。
いやはや、体格のよさもですが、中村獅童ここにあり!の存在感で
彼が出てくると何やら安心感のようなものを感じました。

そして、そのワン将軍に薄幸の身から助けられ、
いまや女帝が唯一心を許す宦官ミンには、大衆演劇の人気者早乙女太一
CIMG4598.JPG
ロビーに飾られたお花は彼のが1番多かった!
ちなみに真ん中のは上戸彩ちゃんからの!
ホッソリした体つきにフレヤーの多い衣装がよく似合い、
踊りのシーンなんて、まあ、綺麗だこと~しなやかな体つきで身も軽そう!
それにサスガ!集団の中にいても華がある!!
ただ、残念ながら台詞の言い回しが小劇場用か?
大舞台にリンと響く、ハリが感じられなくてチョッピリ残念に思いました。
でもまだ17歳だそうで、これからの彼に期待ですね。

その期待以上だったのがカラフを慕う娘リュー役の安倍なつみ
元モーニング娘の彼女ですが、彼女についてはこんなに演るとは思ってなく、
そんなに期待もしていなかったのですが、歌も上手く完全にミュージカル女優のソレでした。
きっと、モーむす卒業後は研鑽の毎日だったのでしょうか・・・
これからの彼女にも注目したいと思います。

そして、もうひとり・・・
狂言回しのような役どころで1番始めに舞台に登場する物売り役の北村有起哉
彼の舞台を観るのは1昨年の「メタルマクベス」以来です。
昨年亡くなられた文学座の重鎮北村和夫さんの息子さんですが、
舞台に限らず、映画やTVなどいろんなシーンで活躍しています。
一見、背が高く細身でヒョロッとした印象ですが彼独特の雰囲気があり、
とても気になる俳優の一人です。
今回も見かけは物売りだけど、さてその正体は?と、
得体の知れない役どころを飄々と演じていました。
以前より、手足が長くとても舞台映えし、独特な存在感があると思っていたのですが、
その思いに変わりはありませんでした。
あっ、そういえば・・・わたしが今ハマっているドラマ、
「トップセールス」の7,8話に出演するそうで、とても楽しみにしています。

なお、舞台の内容について、以下公式HPより
原作ではあまり語られていないトゥーランドットとカラフのプロフィールを新たに生み出し、
陰影の濃いキャラクター設定に。
また、トゥーランドットを陰から操るワン将軍、薄幸の美しき宦官ミン、
饅頭から情報まで何でも扱う物売りなど原作にない人物も登場し、重要な役割を果たします。
「二人は結ばれ、いつまでも幸せに暮らしました」という、おとぎ話的な展開ではなく、
欲望、裏切り、陰謀、愛への渇望と献身など、人間ドラマが複雑に交錯していきます。
愛することも愛されることも拒んだ孤高の女帝、トゥーランドットが愛を知った時、
国を追われ失意の内に、生きる意味を見失ったカラフがもう一度立ち上がる時、
ワン将軍の野望が燃え上がる時、三人の運命の輪が大きく動き出します。
彼らの選択と決意がもたらす予想外の結末は、
21世紀に生きる私たちに大きな問いを投げかけることでしょう。
トゥーランドットばかりではなく、全ての人の心を隔てる氷の壁を溶かす物語――、
すれちがいながらも相手を思いやる、大きな愛が、奥行きのあるドラマとして描かれます。

以上、奥行きのあるドラマとのことですが、わたしは観終えて物足りなさが残りました。
というのも、アーメイの日本語の台詞を少なくする為にか、
彼女の台詞が極端に少なかったように思えたし、動きにおいても同様で・・・
絶対的な女帝トゥーランドットの存在感をあまり感じることができず、
一瞬、誰が主役なのか分からなくなるほどだったのです。
確かに歌は素晴らしく感動したのですが、もっと他の人がいなかったのかしら・・・

それと、舞台装置が急な階段で観てるこちらとしては、要らぬ心配をしたりして!
特にアーメイは7~8cmもありそうな厚底の履物で
落っこちないかと本当にヒヤヒヤしながら観てました。
また、まるで中国映画のようなアクションシーンの長いのにもビックリで!
あんな急階段でのアクション・・・
大怪我しないかと、そりゃ、ハラハラさせていただきましたけど、[あせあせ(飛び散る汗)]
あの舞台装置は必要だったのかと、少々疑問に思えました・・・

そして、一番残念だったのが音楽劇の肝心な音楽です。
久石譲ということで、わたしは期待して出掛けました。
でも、TV放送前に初めて「太王四神起」のOSTを聴いた時のような、
心に残る旋律がなかったのです。
あれは歌があるのと無いのとの違いでしょうか・・・
その辺りのことはわたしには分かりませんが、その点でも物足りなさは拭えませんでした。

ただ、舞台の場合はその日の役者の体調によっても違うし、修正も可能です。
それに、公演回数を重ねるごとに熟成もされていくでしょう。
そういう意味では、またいつかこの舞台を観たいと思えた作品ではありました・・・

あっ、13日からは名古屋公演です!
チケットをお持ちの方は以上、わたしの勝手な戯言だとお聞き流しを~~[あせあせ(飛び散る汗)]

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あしあと 4

コメント 14

やさい

アジアの歌姫アーメイのことは、どんな歌声で、どんな顔なのかも、何にも知らないのですが、宮元亜門さんプロデゥースという目新しさもあり、
見てみたいな~と思っていたんです。
なっちも出演ですか。彼女がモームスにいたときから、歌がうまいな~と感心してました。
当時、なっちファンの息子に聞きますと、『実力は、こんなものではない!上手すぎると浮くから、ぶりっ子して、わざと下手そうに歌ってる』と言うことでした(!)
岸谷悟朗さんの『月はどっちにでている』は、5~6回見たくらい好きでした。(笑)「北の国から」も!
で、まったく違うキャラを演じておられるんですね?それも、ちょっと興味あります。
ワダエミさんのお衣装だったら、派手で豪華だったことでしょう。
それだけでも見る価値があるかな?
どんな映画、舞台、ドラマでも音楽が良かったら、それだけでも、かなりの部分がごまかせるんですけど~(言葉が悪いですが・・)
音楽劇だから、そういうレベルの問題ではないですね?
久石譲さんは、ご自身が作品に感動すると自ずからメロディーが浮かび創作意欲に燃えるそうです。
譲さんの感性をくすぐるようなモノではなかったから、イマイチの音楽ということか?
それとも、宮元亜門さんと、呼吸が合わなかったのか?
あるいは、まだ、俳優陣営が消化しきれてなかったと言うことでしょうか?

良くも悪くも、ともかく、くみさんをして、これだけ語らせる舞台なら、必見かも~

by やさい (2008-05-08 16:13) 

collet

おいおい、やさいちゃん~
わたしに負けずに語ってくれてありがとう~~(~o~)

アーメイさんについてはわたしも何も知りませんでした。
でも歌声は迫力があり素晴らしかったです。CDを買おうかと思ったほどに!
ただ、やはり日本語の台詞には無理があったし、お芝居がね・・・(ーー;)
それで、なっちファンのやさい息子、イイ耳をお持ちだったようで~
わたしなんて、モームスだって知らないもので、
彼女があんな実力の持ち主とわかり、嬉しい誤算でしたよ。
『月はどっちにでている』も見てないので、違うキャラかどうかは?です~(>_<)
ところで、吾朗さん北の国からにも出てたの!?
ただ、東の国の王子ということなので若い役であることには間違いないです~
それから衣装はね、ホント素敵なの~
今回は染物ではなく、織物が多かったようですが、色といい風合いといい、(*^^)v
それと吾朗さんのカラフ王子がタムドクみたいに手甲脚絆のようなのをしてるんだけど、
オペラグラスでチェックしたとこ、細かい刺繍のような?のがあり・・・
ああ、衣装展があれば絶対に行くのだけど・・・

わたしは映画にしてもお芝居にしても、
見終えて感動したらその帰り道に心の中で何やら湧いて来る物があるのですが、
今回は何もなく・・・それがとても残念でした。
それと音楽に関しては、ただ単にわたしの好みでなかっただけかもだし、
曲だけを聴けばまた違うかも?とも思います。
とにかく、映画と違い、舞台は回数を重ねるごとに変わってくると思うので、
また機会があれば観ようと思います。あっ、その時はご一緒に~(^_-)-☆
by collet (2008-05-08 18:49) 

虹子

colletさん、「トゥーランドット」行かれたのですね。
大沢たかおさん「ファントム」公演に行った時、結構宣伝していて
気になったのですが、スルーしてしまいました。
なかなか豪華な衣装だったようですね!
岸谷吾朗さんの舞台は未見ですが、興味ありますね~。
安倍なつみちゃんはどうなんだろうと思っていましたが
(モーむすの子としか知らなかった)そんなに歌が上手なんですか。
他にも役者さんの収穫があったみたいで羨ましいです^^
でも、音楽がイマイチだったのは残念ですね。
演劇のための音楽となると、またちょっと別の技術?が
必要になるのかも知れませんね。


by 虹子 (2008-05-08 21:23) 

maki

↑拝見した感じではとっても豪華ですけどねぇ( ̄_ ̄*
ワダエミの衣装は好きなので、それだけでも興味あるけど・・・
あの久石さんの音楽がイマイチというのはちょっと意外です。
やはり映像の方がイメージ的を喚起するような音が重要で、
演劇の音作りとは違うのかもしれないですね。

でも今年の目標「気になったら即行動」を実践していて、私まで嬉しくなってきましたよ(^_-)♪
by maki (2008-05-08 23:15) 

kaoru

こんばんは~

↓では美味しいものを食べて
綺麗なお花をたくさん見て
そして舞台まで~

colletさんのアンテナにかかるものは素敵なものばかりですね!

ここに来るだけで
いつもご一緒させていただいているような気持ちになれちゃうcolletさんの表現力が素晴らしいと思います~

次にそのアンテナに引っかかるものは何か・・・楽しみにしてます♪


by kaoru (2008-05-09 01:13) 

たいちさん

いい舞台を観られましたね。異色のスタッフ、キャストのようで、名前を聞いただけでも、ワクワクしますね。
by たいちさん (2008-05-09 13:01) 

collet

★うまなりさん、ポチッとniceをありがとうございます~^^;


★虹子さんへ
虹子さんも舞台、よくご覧になりますか~
わたしは大沢さんのは知らなかったのですが・・・
エミさんの衣装はホント間近で見たくて!
映画ならもっとよく見えたのだけど~(~_~;)
それから、吾朗さんですが、立ち姿が素敵でしたよ。
やはり、舞台には慣れてらっしゃるようですね。
なっちについては↑でも言ってますように、驚きました!
モームスというと、歌がヘタ!というイメージだったのですが、
大変な間違いをしていたようです。
元々、素質はあったのでしょうが、
きっとこれから素敵なミュージカル女優になると思いますよ。
そして、音楽については生オケで迫力はあったのですが、
心に残る旋律がなくて・・・
でも、何度か聴くうちに良さも出てくるのかもです~(^^♪
by collet (2008-05-09 13:26) 

collet

★makiちゃんへ
2コもコメントありがとう~が、しかし・・・まだ不都合か?

それでエミさんの衣装だけど、
先日の別口の話に出た「呉清源」の衣装も彼女だったのよ。
なかなか興味深いお仕事をなさってて、観たかったの~^^;
音楽についてですが、
映像の場合は固定された物だけを見てればいいけど、舞台の場合はそうではなく・・・
だから、余程のインパクトがないと後までは残りにくいかもですね。

はい、今年の目標、実践してますよ~一緒に喜んでくれてありがとう~~(^^♪


★kaoru さんへ
わぉ~~、まあ、読んでるだけでも赤面しそう~~(>_<)
どうもどうも、ありがとうございます~
でも、アンテナを張り巡らしてるのはkaoru さんの方ですよ!
なんてったってクィーンだから~(~o~)

それとあちらの写真、綺麗に撮れてましたね。お天気も良かったようだし~(*^^)v
でね、この舞台を観に本物があのスタイルで来ていたのですが、
あちらの偽者は観光客かもですね・・・
人出もそれ程でもなさそうで、例のパフェの味見もできて良かったですね~(^^♪
by collet (2008-05-09 13:57) 

collet

★たいちさんへ
そうなんです。
あまり馴染みのない方々でしたが新しい発見もあり、楽しかったですよ。
それで、早めの夕食にご紹介していただいた華中華へ行ってきました。
春の限定コースをいただきましたが、蟹の揚げ春巻きが美味しかったです~(*^^)v
また、美味しい所の紹介お願いします!
by collet (2008-05-09 13:58) 

kaoru

お世辞じゃなくて本心ですよ!

ネタバレしないように魅力を語るって難しいでしょ~
見に行くときに気をつけてみようと思うようなポイントを教えてくれるし
なにより 見に行ってみようかと思わせるところなんか
主催者側はご招待してもいいんじゃない?

私のアンテナは一方向しか向いていないからね・・・(汗)

あれ見てくれたんですね~
お天気は暑くも寒くもなくてとっても良かったです♪
(雨男と一緒じゃなかったら晴天だったかも・・・)

本物の舞妓さんがいたの?
私達も一瞬見たんだけどさっと通り過ぎられちゃいました

偽者はのんびりぶらぶら歩いているからすぐにわかりますよね(笑)

例のパフェも食べたし
京都のラーメンも湯豆腐も食べたし
泊まってみたかったヒルトンでご飯も食べました~
(食べ物のことばっかり・・)
by kaoru (2008-05-09 17:43) 

collet

kaoru さ~ん、わたしの場合は魅力というのではなく、
ただただ、自分が感じたことを言ってるだけで・・・お恥ずかしい~(>_<)

>私のアンテナは一方向しか向いていないからね
コレ、笑った~~確かに!!(~o~)

それで、この「トゥーランドット」の観客の中に本物がいたのです!
前目の席にいたのだけど、舞台上からも目立つようで、
カーテンコールの時になっちが気付いて獅童さんに耳打ちしてましたよ。
本物はやはり品があり、可愛かったです~(*^^)v
観光客用にあんな姿になれる所があるから、きっとね・・・

なかなか素敵な記念日だったようで、これからも末永く雨男さんとお幸せに!!
by collet (2008-05-09 18:53) 

シェルティ

>あっ、13日からは名古屋公演です!

って、呼んだぁ?

お久しぶりです(笑)
「ベガーズ」の勢いで「トゥーランドット」行ってらしたのですね。

GW前は、仕事の方も忙しくて↑で虹子さんの大沢たかおの「ファントム」も見たかったのですが見逃しました。

でも、今日、仕事が一段落したので
colletさんに刺激を受けて
お昼休みに会社から「エリザベート」の予約をしてしまいました。
山口祐一郎&涼風真世で予約しましたが
希望の日が空いているかな。。。
楽しみです。

一つ舞台を見ると、次々見たくなっていませんか?
やっぱり、ナマは良いですよね。


by シェルティ (2008-05-10 17:59) 

collet

はい、呼びましたよ~~\(~o~)/

それで、行ってきましたが、
ベガーズのように身を乗り出して観ることなく・・・
途中で眠くなる有様で・・・(>_<)
まあ、お隣にいらしたオジサマは初めから終わりまで寝てらしたけど~

でもね、↑でも語ってますが修正がきくのも舞台の面白さだと思うんです。
ですから、機会があればこの舞台もまた観たいですね。

>一つ舞台を見ると、次々見たくなっていませんか?
そうそう!そうなの~
それでわたしも11月までにもう一つ観に行く予定にしています。
まだ、チケット取ってないけど・・・(~_~;)

「エリザベート」も楽しみですね~またお話聞かせてね!
おっと、昨日は仲良く分けましたね(^_-)-☆
by collet (2008-05-11 15:05) 

collet

★syunさんお立寄りありがとうございます~^^;
by collet (2011-01-16 11:34) 

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