篤姫第２９話「天璋院篤姫」

斉彬と家定が相次いで亡くなり、急に世の中もさざめきはじめました。
京では斉彬の死を知り、ガックリとうなだれる西郷が、
近衛家からの密書を水戸へ届けるよう頼まれ、新しい動きを開始し、
また薩摩では、帯刀が兄の意志を継ぐという久光に仕えることになりました。

ただ、帯刀はまだ久光に仕えることに不安を抱いてるんですよね。
そんな彼と大久保が月夜の下で語らうシーンが良かったですね～
鬼になるとの宣言通り、大久保は帯刀に言います。

力を持つ人間を以前は嫌っていたが、
今はそれを利用し、己の目的のために使うべきだ・・・

この言葉に最初は驚いたようでしたが、
せっかく自分はそういう立場にいるのだからと、
大久保の思いがけない言葉に後押しされたような帯刀でした。

そして、大奥では夫の死を自分のせいだと悔やみ続ける篤姫のご落飾の日が決まります。
そんな時、幾島がその日が来るまでは自分が身の回りの世話をすると、
篤姫の黒髪を梳きながら言うのです。

この黒髪を切る時、ご落飾の日は新たに生まれ変わる日だと考えるように

するとまだ23歳の篤姫は言うのです。

思えばこれまでいくたび生まれ変わってきたことか・・・

６年前に出会ってから、片時も離れたことがない篤姫と幾島です。
使命とされていた世継ぎ問題も最早、自分達の手から離れ、
昔のように屈託なく話し合える時がきたのでしょうか・・・
まるで本当の親子のような落着いた中での会話で、
篤姫が流す涙に観てるこちらも涙でした・・・

そんな悲しみに明け暮れる毎日の篤姫に側室のお志賀が言います。

御台様は公方様に愛されたではありませんか・・・
愛されたのに、悲しんでばかりいるのは贅沢です。

この志賀の言葉に天璋院となった篤姫は思い出すのです。
家定に言われた、慶富の後見人にとの遺言を・・・

でもね、あの狸オヤジの井伊直弼は存ぜぬフリして、憎たらしい！
だけど、そんな狸オヤジに天璋院はガンと言ってやりましたわ！

亡くなられた上さまのお気持ちを無下にはせぬ

ガンバレ～天璋院！！負けるな天璋院～～
それにしても、中村梅雀さんの狸オヤジぶりには目を見張ります。
あの目の使い方にしても、ホント！憎憎しげで・・・

ところで、先週から夏が舞台で篤姫の衣装も夏っぽくなってますね。
今話でも、自室にいる時の振袖に３着の衣装換えがありましたが、
どれも薄地の白地に同じような色柄の刺繍や染が施されたもので、
何とも艶やかで華やかで若い篤姫にとてもよく似合っていました。
でも、もうこんな衣装はこれが見納めでしょうね・・・

大奥入りしてからは、毎週、篤姫の衣装を楽しみに見ていたわたしとしては、
堺家定退場と共に、そんなところにもふと、寂しさを感じているのですが・・・

タグ：NHK大河ドラマ 篤姫 ２９話

コメント 13

colletさん、最近毎週挙げてくださって
もう1度振り返るのを楽しみにしています＾＾

今回は帯刀と大久保の会話が心に残りました。
いつまでも青臭くはいられないですよね。
でも、あまりこずるくはなりたくないし、
こういう加減が成熟した大人を作っていくのかなぁ、
なんて思いました。

お志賀の方も悲しみを超えて良いことを言ってくれましたね。
かわいそうでしたが(/_;)
それぞれに神様が決めた役割ってあるのかな・・・。

中村梅雀は、うますぎです。
それにしても、お父さんと声がそっくり@@
お父さんの大村益次郎を思い出します。

原作を読み終わりそうです。
これから篤姫は大奥では圧倒的な信頼を得ても
前篇よりは「動」から「静」になっていきますよね。
どういうふうに作っていくのかな～。楽しみです。
色々書きたいけど、長くなる（もうすでに長い）のでまた・・・＾＾
by 虹子 (2008-07-23 15:31) 

今回は、旅行中で見ることが出来ませんでした。ブログを読んで観たような気分になりましたね。
by たいちさん (2008-07-23 16:21) 

★虹子さんへ
じつは今回は体調が悪く何も観る気になれず、昨夜ようやく録画を観ました。
でね、大久保の言葉や幾島の言葉やお志賀のやらと、
今回もいいシーンがイッパイで～(~o~)

大久保って、この頃から知略に富んだ人間になっていくのかなァ～
なんて、思いながら観てました。
でも、仕官先がないというのはやり切れないでしょうね。

お志賀にしても、大久保にしても虹子さんがおっしゃるように、
決められた役割があるようですね～

梅雀さんはサスガ！です。それとわたしの井伊直弼像にもピッタリで！
こういう時代劇では歌舞伎役者の登場は安心して見られますね。
あっ、でもお父様の大村益次郎には覚えがありません～(>_<)

これからだと思いますよ。
あおいちゃんの演技力の真骨頂を見せてもらうのは・・・
今までは現実の自分と同年代の役柄ですが、これからは違いますものね。
今話の最後での凛とした表情といい、先も楽しみですね！
虹子さん、長いの結構！読ませていただく楽しみがありますもの～～(^^♪


★たいちさんへ
今回はちょうど宴会の最中だったでしょうか？(~o~)
今回もいいシーンがいっぱいありましたが、
この記事で少しでも感じていただけたら嬉しいです。
ありがとうございます～
by collet (2008-07-23 17:14) 

西郷に、「斉彬の後を追ってはならぬ」という月照の説得、力がありました。このあと二人は確か、安政の大獄の余波で、薩摩へ向かう船から入水するんだということが思いが飛んでしまいました。

篤姫を打擲する本寿院。高畑さんの熱演ですが、以前ＮＨＫの「週間子供ニュ－ス」のお母さん役をしていたり、今ＤＶＤで見ているだいぶ前の「金八先生」の保健の先生役の優しい顔とは全く違う人のようで、役者ってすごいなと感心してしまいました。

＞御台様は公方様に愛されたではありませんか・・・

志賀の方が哀れであったとともに、その愛してくれた人を失った篤姫の悲しさが増幅されるように思えました。一生に一人、心から信じあえる人を得るというのは、それほど難しく価値のあることなのだと思います。

by 雀翁 (2008-07-23 18:26) 

★ゼイバーズさん、いつもniceをありがとうございます＾＾；


★雀翁さんへ
そうです、そうです！
来週は西郷と月照が海に飛び込むとNHKのHPにもありました。
この月照役の高橋長英さん、良かったですね～
あの手を丸めてのシーン、とても説得力がありました。
彼も昔は二枚目俳優でしたが、渋い脇役になりましたね。
そういえば、髪の毛は本当に丸めてるようですね～

高畑さんも普段のイメージとは全く違って！でも、上手い！！
ところで、前からお聞きしたかったのですが、
雀翁さんはそちらのドラマは全くご覧になりませんか？
やはり、DVDで日本のを見る方が多いのでしょうか？

今回の大奥の女達って、今までの大奥物の女と違い、
嫉妬や妬みを前面に出してないので、わたしは観やすいんですね。
その意味で、志賀という女性も健気な女性で余計に哀れでしたね。
また、言われた篤姫も雀翁さんが感じられたように、
今更ながらに気付かされたと思います。
ただ、そこで立ち直る力を持ってるのも篤姫で、
好きなんですよね～、こういう人が！(~o~)

＞一生に一人、心から信じあえる人を得る
これって、ホントに難しくて、生涯一人も得られない人もいるかもですね・・・
by collet (2008-07-24 11:37) 

いつも篤姫を取り上げてくださるので楽しみです・・・。
この間もよかったですねー。
お志賀の方のセリフもよかった・・・
＞御台様は公方様に愛されたではありませんか・・・
＞愛されたのに、悲しんでばかりいるのは贅沢です。

こんなセリフをいえるお志賀のかたも
また賢い女性だったのでしょうね。

今日の朝日に篤姫の解説が載っていましたね。
幕末の分かりにくい時代が篤姫のおかげで
女性にも受け容れられたと・・・。
大奥ものの要素があるのに、ｃｏｌｌｅｔさんのおっしゃるとおり
どろどろしてないのも見やすい一因だと思います。

瑛太君演じる小松帯刀が今後ますます重要な役を
するそうで・・・。
あ、予告の幾島も気になる・・・。
by hirohiro (2008-07-24 22:08) 

そうなの～、井伊大老の憎憎しいことといったら！
思わずパーンチッ（｀曲´）ﾉﾉ
って気分でしたわ。
まったく制作者の思うツボに嵌ってます＾＾；

でも今回の視聴率ランキングでは第2位。
もう堺効果が出ちゃったのかしら？
今後どうなる、篤姫？！
by maki (2008-07-24 22:33) 

こちらのドラマは見てないと言うか、こちらのチャンネルにあわせることがまずありません。
ＴＶで見るのは、普段は夜９時以降のＮＨＫプレミアム（ニュ－スを含めこれがなかなかおもしろい）、週末には、「瞳」の１週間分（ＮＨＫ，ＢＳ2）、「篤姫」（ＮＨＫ　プレミアム）、その他、すべて日本語の放送です（ＮＨＫにおんぶにだっこです）。
会社では日本語が全く使えませんので、家に帰ると、韓国語にお勉強以外、すべて「日本」です　（これでは、韓国語が上達しないのも当然ですが．．．）。
by 雀翁 (2008-07-25 08:54) 

いや～～毎度のことながら、colletさんの講評は実に素晴らしい＾＾
最近篤姫見れないので、この講評を読んで見た感じになってます。
先日朝日新聞にこの大河ドラマ「篤姫」のことが出ていました。歴代の大河ドラマで、幕末を描いたものはあまり視聴率が良くないのだそうです。それがこの「篤姫」では高い視聴率を記録し、これから益々高くなるだろうと書いてました。宮崎あおいの人気もさることながら、脇を固める役者さんのしっかりした演技力がこの人気を支えているし、大奥のドロドロとした人間関係には踏む込まなかったのもよい影響を与えたのではとも書いてました。

でも、本当にこういう女性が幕末に存在したんですよね！
凄いことですね！！！
by sarahe (2008-07-25 13:52) 

★hirohiroさんへ
そうですね～お志賀も自分の立場をわきまえた賢い女性だったと思います。
そして、家定よりも年上だったけど可愛さのある女性ですよね。

朝日新聞に掲載されていたのですか？うちは違うので読んでないんです。
でも、その通りのようですね。
わたしも今回の篤姫を観ながら、ああ、そうだったのかと
今更ながら気付くことがありますもの～(*^^)v

小松帯刀については何も知らなくて・・・これから活躍するんでしょうね。
瑛太君もいい俳優さんになりましたね！楽しみです～


★makiちゃんへ
あはは・・井伊大老も、彦根じゃたいへん良い人物なんだけど、
篤姫にとっちゃね～(~o~)

えっ、関東が２位になったの？関西はずっと２位ですよ。
あっ、その２位は１位がキムタクドラマじゃないの？
あれは最終回だったから仕方ないかも・・・
しかし、今後は問題ですよ～(~_~;)


★雀翁さんへ
お答えありがとうございます～<(_ _)>
やはり、そうでしたか～
でも、NHKが受信できるのですから、
わざわざ分からない言葉のを観る気にもなりませんよね。
ましてや、内容に興味でもなければね！
でも、我が韓流ファンの友人に言わせたら、
ドラマや映画で自然に言葉を覚えたと言ってますよ～
あっ、雀翁さんはわたしと一緒で、ハナッから覚える気がないんでしたっけ～(~o~)


★saraheさんへ
ああソレですね！朝日新聞のは！
そうですね、わたしはこのドラマの勝因は出演者だけに限らず、
脚本の上手さもあると思います。
まず、家族を描いてますでしょ、ソレが万人に好まれるのでは？
それと、宮尾さんの原作だけではツマラナイですよ。
宮尾さん自身はどう思ってらっしゃるかは分かりませんが、
わたしは篤姫にいろんな幕末の志士を絡ませてる所が面白いです。
まあ、これはドラマですからね、何でもアリということで～(~o~)
その意味で、これからの成り行きに注目したいですね～
by collet (2008-07-25 15:59) 

ドラマを見ていると、だんだん、薩摩長州の維新の志士たちが、なんかとても憎たらしくなってきました。大久保利通は、演技の巧拙は別に、あの人相が憎たらしい！（笑）
井伊直弼、ガンバレぇ～！って言いたくなります。
by 降龍十八掌 (2008-07-28 22:37) 

相変わらず、篤姫はいいシーンがいっぱいですね。
この回も繰り返し見たくなる内容でした。


by takanobu (2008-07-29 01:07) 

★降龍さんへ
おや、 降龍さんは井伊大老擁護派ですね～＾＾；
もちろん篤姫にとっちゃ、井伊さんには頑張ってもらわないといけませんもんね！
それにしても、今までは幕府の元に従っていた者も、
やはりこれが時の流れというのでしょうか・・・新しい時代へと早急に向いてますね。
原田利通の人相が憎たらしい！とのこと、何やら分かる気が・・・(~o~)


★takanobuさんへ
本当に毎回、考えさせながら楽しみに観ています。
ただ、これからの時代を考えると・・・
ヘンな事に気が行ってしまいます～＾＾；
by collet (2008-07-30 14:33)