『春が来れば』 [韓国映画]
わたしには映画の好みが合う友人がいます。この映画も、その友人に薦められました。
そして、有り難いことに、わたしの映画の好みをよく知る友人もいてくれ、
わたしが好きそうな作品がTV放映された時には録画して届けてくれるのです。
先日もそうやって届いた中に、この映画も含まれていました・・・
そして、有り難いことに、わたしの映画の好みをよく知る友人もいてくれ、
わたしが好きそうな作品がTV放映された時には録画して届けてくれるのです。
先日もそうやって届いた中に、この映画も含まれていました・・・
2004年制作で2006年の春には日本公開されたので、ご覧の方も多いかと思います。
春が来れば
春が来れば
監督はこの映画が長編デビューだったそうです。リュ・ジャンハ監督
「八月のクリスマス」や「春の日は過ぎ行く」で有名なホ・ジノ監督の下で、
長く助監督をしていたそうですが、わたしはその事は知らずに観ました。
でも、観てる時から、似てるな~と思っていたのです。ホ・ジノ監督の持つ雰囲気と・・・
ただ、最近の若い監督の中には似た作りの人が多いので、
またか・・・とも思っていたのですが・・・
「八月のクリスマス」や「春の日は過ぎ行く」で有名なホ・ジノ監督の下で、
長く助監督をしていたそうですが、わたしはその事は知らずに観ました。
でも、観てる時から、似てるな~と思っていたのです。ホ・ジノ監督の持つ雰囲気と・・・
ただ、最近の若い監督の中には似た作りの人が多いので、
またか・・・とも思っていたのですが・・・
物語は素人のオバサン相手にクラシック音楽を指導している、
40過ぎの中年男、イ・ヒョヌが主人公です。
彼にはオーケストラのトランペット奏者になる夢があったのです。
でもその夢も2年続きのオーディション失格という現実で夢破れ、心も荒み、
長年の恋人とも愛情を残しながら、逃げるようにして別れていたのです。
そんな母ひとり子ひとりのヒョヌは、息子を心配し小言が多くなる母から逃げるように、
地方の中学校での音楽講師の職をみつけます。
そこは、何とも侘しげな炭鉱の町トゲでした。
そのトゲ中学吹奏楽部の講師となったのですが、
かつては全国大会で優勝の経験もあるというのに、
いまや町の人口が減るのと同じに吹奏楽部も衰退の一途をたどっていたのです。
ましてや今度の全国大会で入賞しなければ廃部になると知らされます。
でも、部員達はみな音楽が大好きな子供達です。
そんな子供達の思いと共に、ヒョヌも全国大会を目指して練習に励むのです。
そしていつしか、子供やその家族、また町の人々とのふれあいから、
寒い冬を過ごしたヒョヌの心の中にもようやく暖かい春が・・・
40過ぎの中年男、イ・ヒョヌが主人公です。
彼にはオーケストラのトランペット奏者になる夢があったのです。
でもその夢も2年続きのオーディション失格という現実で夢破れ、心も荒み、
長年の恋人とも愛情を残しながら、逃げるようにして別れていたのです。
そんな母ひとり子ひとりのヒョヌは、息子を心配し小言が多くなる母から逃げるように、
地方の中学校での音楽講師の職をみつけます。
そこは、何とも侘しげな炭鉱の町トゲでした。
そのトゲ中学吹奏楽部の講師となったのですが、
かつては全国大会で優勝の経験もあるというのに、
いまや町の人口が減るのと同じに吹奏楽部も衰退の一途をたどっていたのです。
ましてや今度の全国大会で入賞しなければ廃部になると知らされます。
でも、部員達はみな音楽が大好きな子供達です。
そんな子供達の思いと共に、ヒョヌも全国大会を目指して練習に励むのです。
そしていつしか、子供やその家族、また町の人々とのふれあいから、
寒い冬を過ごしたヒョヌの心の中にもようやく暖かい春が・・・
主な配役はヒョヌを当時42歳のチェ・ミンシクが演じています。
いまや名優との誉れ高い彼ですが、わたしが初めて彼を知ったのは、
わたしを韓国映画へと誘ってくれた1999年の「シュリ」でした。
この時も脇役なのに、とても存在感があり気になったのを覚えています。
そしてその後、「ラブレター~パイランより~」からでしょうか?
話題の主演作が続くようになったのは・・・
ただ、わたしはこのチェ・ミンシクという俳優は苦手でした。
というのも、この所の主演作の彼はやたらアクの強さを売りにしたようなのが多く、
どうも好きになれなかったのです。それがこの映画では違いました。
ここでのヒョヌはヘンな格好をつけず、全く普通のオジサンです。
監督としては、彼の年をとっていく姿が素敵だからと出演を願ったそうですが、
この監督の思いは当たっていたようですね。
それを1番に感じたのが、
いろんな出来事が起こり、気弱になったヒョヌが酔っ払いながら母に電話するシーンです。
「かあさん、俺、最初から全部やりなおしたいよ」と・・・
40過ぎのオッサンが母に甘えている姿、一瞬、エエ加減にせーよと思いながら、
その母の返事「これからが始まりなのに何をやり直すの?」との素敵なセリフと共に、
このシーンがとても心に残ったわたしです・・・
やはり、特別な役柄よりも普通の役を印象深く演じる方がよっぽど難しいと思うのです。
それから、この映画の中でトランペットを吹くシーンがあるのですが、
それは彼自身が猛練習の末、吹いているそうです。
いまや名優との誉れ高い彼ですが、わたしが初めて彼を知ったのは、
わたしを韓国映画へと誘ってくれた1999年の「シュリ」でした。
この時も脇役なのに、とても存在感があり気になったのを覚えています。
そしてその後、「ラブレター~パイランより~」からでしょうか?
話題の主演作が続くようになったのは・・・
ただ、わたしはこのチェ・ミンシクという俳優は苦手でした。
というのも、この所の主演作の彼はやたらアクの強さを売りにしたようなのが多く、
どうも好きになれなかったのです。それがこの映画では違いました。
ここでのヒョヌはヘンな格好をつけず、全く普通のオジサンです。
監督としては、彼の年をとっていく姿が素敵だからと出演を願ったそうですが、
この監督の思いは当たっていたようですね。
それを1番に感じたのが、
いろんな出来事が起こり、気弱になったヒョヌが酔っ払いながら母に電話するシーンです。
「かあさん、俺、最初から全部やりなおしたいよ」と・・・
40過ぎのオッサンが母に甘えている姿、一瞬、エエ加減にせーよと思いながら、
その母の返事「これからが始まりなのに何をやり直すの?」との素敵なセリフと共に、
このシーンがとても心に残ったわたしです・・・
やはり、特別な役柄よりも普通の役を印象深く演じる方がよっぽど難しいと思うのです。
それから、この映画の中でトランペットを吹くシーンがあるのですが、
それは彼自身が猛練習の末、吹いているそうです。
そして、その素敵なセリフを言う母にはたくさんのドラマ出演作のあるユン・ヨジョン
映画好きなわたしとしては、「浮気な家族」での愛欲に溺れる姑役とか、
ドンウォン君の「私たちの幸せな時間」でのシスター役が印象に残っていますが、
この映画の中での母も忘れられなくなりそうです。
わたしは特に、彼女のちょっと低めの声での訥々した語り口が大好きです・・・
映画好きなわたしとしては、「浮気な家族」での愛欲に溺れる姑役とか、
ドンウォン君の「私たちの幸せな時間」でのシスター役が印象に残っていますが、
この映画の中での母も忘れられなくなりそうです。
わたしは特に、彼女のちょっと低めの声での訥々した語り口が大好きです・・・
また、部員のひとりで祖母と二人暮しの心優しい、トランペット担当のジェイル役を
当時同じ中学生のイ・ジェウンが演じています。
このジェウン君は韓国に多くいる名子役の1人で、
わたしは「大統領の理髪師」で子供ながらに拷問を受ける息子役が忘れられません。
当時同じ中学生のイ・ジェウンが演じています。
このジェウン君は韓国に多くいる名子役の1人で、
わたしは「大統領の理髪師」で子供ながらに拷問を受ける息子役が忘れられません。
この映画、簡単に言ってしまえば、挫折した大の大人の男の再生物語ですが、
少なからず、自分にも当てはまる所が無きにしも非ずで、
観終えて何やらホッとした気分になりました。
そして、トゲという素朴な町の景色と相まって、とても韓国らしい映画だと思いました。
もう、随分前の映画で、韓国映画好きなら、すでにご覧の方も多いでしょうが、
もっと多くの方にもご覧いただけたらいいですね。
そして、わたしの友人たちに感謝して・・・
少なからず、自分にも当てはまる所が無きにしも非ずで、
観終えて何やらホッとした気分になりました。
そして、トゲという素朴な町の景色と相まって、とても韓国らしい映画だと思いました。
もう、随分前の映画で、韓国映画好きなら、すでにご覧の方も多いでしょうが、
もっと多くの方にもご覧いただけたらいいですね。
そして、わたしの友人たちに感謝して・・・
映画の好みを分かった、良い友達がいて、いいですね。
by たいちさん (2008-10-19 13:37)
たいちさん、早々のお立ち寄りありがとうございます~
そうなんです!わたしの好みはもうみんなにバレバレで(~_~;)
本当にみんなに感謝しております~
by collet (2008-10-19 15:08)
これ、公開時によさそうだなって思いましたが、
今回colletさんの記事を読むまで、すっかり忘れていました!
>特別な役柄よりも普通の役を印象深く演じる方が
>よっぽど難しいと思うのです
マジャヨ~。本当にそうですね!
チェ・ミンシクは確かにあまり普通の役はないように思うけれど
この作品はそれがうまく演じられたのは、
やはり実力派なんですね~。
by 虹子 (2008-10-19 20:01)
虹子さん、わたしも日本公開したのは知ってたんです。
ただ、当時はお金を払ってまでは興味がなかったので観ませんでした。
そしたら、偶然に観ることができ、良かったです(~_~;)
そして、いい映画でした。
脇役時代は別にして、チェ・ミンシクはいつも小難しい役柄を演じて、
自分はさも演技派との看板を背負ってるようでどうも苦手でした。
でも、この映画の彼は違いました。
やはり役者というのは、いろんな役柄を演じてこそですね・・・
★わかさ~ん、お立ち寄りありがとうございます!
あっ、この映画もわかさんならきっとピーちゃん状態だと思うけど・・・
そうそう、ピーピーやってられないものね~(~o~)
by collet (2008-10-20 12:25)
昨日、所用で京都に行ってきました。
ちょっとだけ時間があったので、スカイバス京都に乗車。
スカイバスト東京とは違い、
桜の枝がバシバシ接触するような、
狭い道もグングン走ります。
ガイドさんが最後に京都風ご挨拶を。
そのしゃべり方を聞いたとき、ぞぞぞぞーと鳥肌が。
なんと、
お琴さん、そのものじゃありませんか。
そりゃーそうですよね。京都ですから。
ビデオ持っていて、声だけでも録音しておけば良かった!
by わか (2008-10-21 21:09)
colletさん、チェ・ミンシクって「親切なクムジャさん」にも出ていませんでしたか?イ・ヨンエ扮するクムジャに殺される役だったと思うのですが・・・「シュリ」では印象的な演技で、記憶に残っています。
独特な雰囲気を持った俳優ですが、日本での知名度はイマイチなのでしょうか?
もっと多くの日韓合作があってもいいのにって思いますが、やはり「興業成績」を言われると辛いものがあるのかな~。
by sarahe (2008-10-21 22:05)
★わかさんへ
京都へは日帰りだったんですね?じゃ、忙しかったでしょうね。
スカイバス京都?あ~、近くにいますが知りません・・・
まあ、近くにいる方があまり利用しませんものね。
でも、たまに乗るのもいいですね。
それと、京都は道幅が狭くても皆さん、ブイブイ走らせてますね。
わたしもヒヤヒヤしながらタクシーに乗ったことがあります~(~_~;)
で、わかさん、以前に・・・
ぞぞぞぞーと鳥肌が立つようなこと、経験あったとか??(;一_一)
★saraheさんへ
そうですよ~「親切なクムジャさん」ではイ・ヨンエに殺されてました。
そういえば、あの時も薄汚い格好でしたね~(~_~;)
それから、日本での知名度というと・・・
彼は韓流ファンが好むタイプの韓国俳優ではないし、
その類の映画にも出演してませんから、どうしても知名度は低いと思います。
それに個性も強いし、万人向きではありませんものね。
韓国映画界も今は難しい時代に入ってるようですね。
お蔵入りはたくさんあるし、たとえ公開できてもすぐに終わってたりして!
国をあげての映画産業も今は飽和状態のようで、先行きが暗そうです~(ーー;)
by collet (2008-10-22 14:03)
makiちゃん、お立ち寄りありがとう~(^^♪
by collet (2008-10-22 14:08)
映画をあまり見ない私ですが、Colletさんの記事でこの映画を見ているような気になりました。
>「これからが始まりなのに何をやり直すの?」
いいですね。再生のお話には、きっかけとなるエピソ-ドが必要です。
かなり違いますが、「フラダンス」を思い出しました。
by 雀翁 (2008-10-27 19:36)
雀翁さん、あちこちにコメントくださり、どうもありがとうございます!
で、この記事に関しては、観てる方も少ないだろうと思い、
わざと詳しく書きました。
まさしく観た気分になっていただけたら嬉しいです~
また、この母の言葉にも感じいただき、それも嬉しいな~~(^^♪
あっ、でも「フラダンス」は観てないわたしです・・・
by collet (2008-10-29 13:53)
フラダンスは見なくていい、見ないほうがいいと思います。
by 雀翁 (2008-10-30 10:59)
ハイ、了解!(^^)!
わざわざ、ありがとうございます~
by collet (2008-10-30 14:17)