映画「ファン・ジニ」をみて [韓国映画]
ただ今、NHK総合で放映されています、
「ファン・ジニ」をご覧の方も多いかと思いますが、
それとは全く、別ストーリーの映画ファン・ジニを観てきました。
「ファン・ジニ」をご覧の方も多いかと思いますが、
それとは全く、別ストーリーの映画ファン・ジニを観てきました。
そもそもファン・ジニとは、16世紀の朝鮮王朝時代に実在した貴族の血を引く名妓、
日本で言うところの芸者と同意のキーセン(妓生・芸妓)のことですが、
何分、はなはだしい男尊女卑がまかり通っていた時代のため、語り継がれただけで、
女性だからとちゃんとした記述は一切残っていないそうです。
そんな事から、作り手としては如何様にでも創作できるわけで、
作家次第でいろんなファン・ジニが存在するようですね・・・
日本で言うところの芸者と同意のキーセン(妓生・芸妓)のことですが、
何分、はなはだしい男尊女卑がまかり通っていた時代のため、語り継がれただけで、
女性だからとちゃんとした記述は一切残っていないそうです。
そんな事から、作り手としては如何様にでも創作できるわけで、
作家次第でいろんなファン・ジニが存在するようですね・・・
そして、映画でも1986年にぺ・チャンホ監督の手により制作されておりますが、
2007年制作のこちらは北朝鮮の作家ホン・ソクチュンの小説の映画化だそうで、
1997年に「接続」で華々しくデビューした、チャン・ユニョン監督の4作目の作品です。
2007年制作のこちらは北朝鮮の作家ホン・ソクチュンの小説の映画化だそうで、
1997年に「接続」で華々しくデビューした、チャン・ユニョン監督の4作目の作品です。
この映画、じつは1年ほど前に韓国版をDVDで観ています。
ただ、言葉が理解しにくかったのと、映像の暗さが気になって、ジックリとは観ませんでした。
それが、今回シネ・リーブルでの公開ということで、
言葉は勿論、衣装や小道具に興味があり、大きな画面で観たくなったのです。
ただ、言葉が理解しにくかったのと、映像の暗さが気になって、ジックリとは観ませんでした。
それが、今回シネ・リーブルでの公開ということで、
言葉は勿論、衣装や小道具に興味があり、大きな画面で観たくなったのです。
物語はノミが何年かぶりに松都(現北朝鮮の開城)に帰ってきたところから始まります。
彼はたくさんの手土産と共に、以前、世話になっていたファン家を訪れるのです。
そして、いまや主を亡くし落ちぶれたファン家の執事として、
子供の頃からひと筋に愛していたその家の一人娘ジニの傍近くに仕えます。
そんな時ノミは偶然に、一人丘から屋敷を見下ろす女の口からジニの出生の秘密を聞くのです。
ジニは奥様の下女と主人の間に生れた子供だったのです・・・
それを知ったノミは愛するジニを失いたくないあまり、婚約先へ赴き真実を伝えます。
自分と同じ最も卑しい身分になれば、いつも傍にいられると思ったから・・・
でもそれは、ノミが考えた以上に、ジニを奈落の底へ落とすこととなり、
自分の出生の真実を知ったジニは自ら、キーセンとなることを決めたのです。
彼はたくさんの手土産と共に、以前、世話になっていたファン家を訪れるのです。
そして、いまや主を亡くし落ちぶれたファン家の執事として、
子供の頃からひと筋に愛していたその家の一人娘ジニの傍近くに仕えます。
そんな時ノミは偶然に、一人丘から屋敷を見下ろす女の口からジニの出生の秘密を聞くのです。
ジニは奥様の下女と主人の間に生れた子供だったのです・・・
それを知ったノミは愛するジニを失いたくないあまり、婚約先へ赴き真実を伝えます。
自分と同じ最も卑しい身分になれば、いつも傍にいられると思ったから・・・
でもそれは、ノミが考えた以上に、ジニを奈落の底へ落とすこととなり、
自分の出生の真実を知ったジニは自ら、キーセンとなることを決めたのです。
主役のファン・ジニをこれが映画出演2作目のソン・ヘギョが演じています。
前作の映画初出演作品「僕の、世界の中心は、君だ」での女子高生とは全く違い、
気品を漂わせ動きの少ない中で目の動きや表情だけで、
お嬢様だったジニと、キーセンのミョンウォル(明月)を演じています。
特にミョンウォルとなってからは、女の色香と、たとえ長官でも見下したような目線で、
何とも艶かしさを醸し出し、派手なメイクでなくてもハッとする美しさがありました。
それに、DVDで見た時は分かりにくかった衣装も、
監督の拘りからわざと朱色など鮮やかな色を使わなかったそうで、
深緑や紺と淡色が多くそのせいで益々、彼女の美しさが引き立ったのかもしれません。
特に、それまで添寝を拒んでいた長官のもとへ意を決して出かけるシーンでは、
真っ黒の韓服姿なのですが珍しさもあり、とても印象に残りました。
前作の映画初出演作品「僕の、世界の中心は、君だ」での女子高生とは全く違い、
気品を漂わせ動きの少ない中で目の動きや表情だけで、
お嬢様だったジニと、キーセンのミョンウォル(明月)を演じています。
特にミョンウォルとなってからは、女の色香と、たとえ長官でも見下したような目線で、
何とも艶かしさを醸し出し、派手なメイクでなくてもハッとする美しさがありました。
それに、DVDで見た時は分かりにくかった衣装も、
監督の拘りからわざと朱色など鮮やかな色を使わなかったそうで、
深緑や紺と淡色が多くそのせいで益々、彼女の美しさが引き立ったのかもしれません。
特に、それまで添寝を拒んでいた長官のもとへ意を決して出かけるシーンでは、
真っ黒の韓服姿なのですが珍しさもあり、とても印象に残りました。
そして、ジニを子供の頃からずっと愛し見守っていた男ノミをユ・ジテが演じています。
自分が犯した罪を後悔し懺悔しても、もはやジニの決心は固く彼女の初めての男となり、
キーセンミョンウォルの世話人を命じられるのですが、
他の男にはべるのを見るに忍ばず、彼女の元から逃げ出します。
そんなやたら腕っぷしの強い一途な男を演じていますが、考えたらわたし・・・
演技派と言われる彼のアクションをジックリ見たのは初めてです。
特に、長身の彼ならではの足をビュンと振り上げて相手をやっつけるシーンがあったのですが、
まるで、ダンスをするようなピンと真っ直ぐに伸びた足が美しくて!
それで、思い出したのです!
彼は一時、ミュージカル俳優を目指したことがあったとか!
やはりダンスの素養がある人はアクションも美しい~
自分が犯した罪を後悔し懺悔しても、もはやジニの決心は固く彼女の初めての男となり、
キーセンミョンウォルの世話人を命じられるのですが、
他の男にはべるのを見るに忍ばず、彼女の元から逃げ出します。
そんなやたら腕っぷしの強い一途な男を演じていますが、考えたらわたし・・・
演技派と言われる彼のアクションをジックリ見たのは初めてです。
特に、長身の彼ならではの足をビュンと振り上げて相手をやっつけるシーンがあったのですが、
まるで、ダンスをするようなピンと真っ直ぐに伸びた足が美しくて!
それで、思い出したのです!
彼は一時、ミュージカル俳優を目指したことがあったとか!
やはりダンスの素養がある人はアクションも美しい~
また嫌がる女は抱かないと言い、ミョンウォルの才気も認める長官にリュ・スンニョン
それほどの出演作があるわけでもないので、ご存知の方は少ないかもと思いますが、
映画の脇役でよく見かけ、最近では「熱血男児」でソル・ギョングの殺される兄貴分でした。
なかなか癖のある男を好演しており、この役にとても合っていたと思います。
そしてその他に、ジニに教養をつけ傍で仕える婆やにお馴染みユン・ヨジョン
キーセンとなってからも離れることなく、心から心配し、ジニに仕えます。
相変わらずのヨジョン節で彼女が出ていると安心感がありますね。
それほどの出演作があるわけでもないので、ご存知の方は少ないかもと思いますが、
映画の脇役でよく見かけ、最近では「熱血男児」でソル・ギョングの殺される兄貴分でした。
なかなか癖のある男を好演しており、この役にとても合っていたと思います。
そしてその他に、ジニに教養をつけ傍で仕える婆やにお馴染みユン・ヨジョン
キーセンとなってからも離れることなく、心から心配し、ジニに仕えます。
相変わらずのヨジョン節で彼女が出ていると安心感がありますね。
日本版では韓国版よりカットされたシーンもありましたが、
それは言葉で説明されていましたので、別に不具合は感じませんでした。
それと、韓国版を見た時に最後の処刑場のところでギョッとしたシーンがあったのですが、
あれは見たいとも思いませんし、日本版ではなく良かったのではないでしょうか・・・
それは言葉で説明されていましたので、別に不具合は感じませんでした。
それと、韓国版を見た時に最後の処刑場のところでギョッとしたシーンがあったのですが、
あれは見たいとも思いませんし、日本版ではなく良かったのではないでしょうか・・・
総制作費100億ウォンという韓国映画界では超大作といえるこの映画
韓国映画では初となる、北朝鮮での撮影を敢行しラストでは雪の金剛山も見られます。
その甲斐あってか、本国では年齢を問わずヒット作となったようですが、
正直、朝鮮王朝の身分制度に疎い日本では理解しにくいでしょう。
でも、見事な螺鈿細工の小道具や大鐘賞で衣装賞を受賞したという
今までとはちょっと趣の違う、韓服を見るだけでも楽しいと思います。
そういうわけで、わたしとしては・・・
韓国版を観ていても、わざわざ出掛けて良かったと思えた映画でした~
韓国映画では初となる、北朝鮮での撮影を敢行しラストでは雪の金剛山も見られます。
その甲斐あってか、本国では年齢を問わずヒット作となったようですが、
正直、朝鮮王朝の身分制度に疎い日本では理解しにくいでしょう。
でも、見事な螺鈿細工の小道具や大鐘賞で衣装賞を受賞したという
今までとはちょっと趣の違う、韓服を見るだけでも楽しいと思います。
そういうわけで、わたしとしては・・・
韓国版を観ていても、わざわざ出掛けて良かったと思えた映画でした~
もちろんこの話「も」、知りません (だったら、書き込まなくてもいいようなものですが)。 Colletさんのミニ解説を読んでいると、なんだか興味がそそられます。1番下の写真にある黒い服を見てみたいとも思います...
身分とか生まれとかで、人が認識され差別されるのはとても悲しいことです。婚約までしていた(ということは人物としては受け入れられた)のに、出生が明らかになるとそちらの方だけが前面に出てしまう(どちらから離れていったにせよ)。 誰の手だって、泥を掴めば汚れるし、洗えばきれいになるのに... 誰にだって100代・1000代遡れる祖先がいるのに(ただ、それが記述に残ってないだけで)。 ま、この映画の主題はそんなことじゃないでしょうが。
第1回目の韓国赴任のときは、「キ-セン」という言葉をよくききましたが、今回はまだ1度も聞いていません。経済の発展とともに(日本でもそうですが)、姿を消して行ったのかもしれません。
by 雀翁 (2008-12-04 19:01)
へ~~!
映画のファン・ジニはドラマとは全然違うんですね。
ヘギョちゃん、随分大人っぽくなりました。
そしてユ・ジテなら見ごたえがありそうです。
衣装も全体的に渋めみたいですね。
ドラマではとてもきれいな色なので、却って新鮮です。
観に行きたくなりました!
by 虹子 (2008-12-04 20:31)
1日にレッドクリフ行こうと思っていたのですが、
時間が取れませんでした。
ちょっと話題が違ってゴメンナサイ。
夕飯を食べに、とんかつ屋に寄りました。
そこで、新聞を見ていたらこんな記事が
神戸市立須磨海浜水族園は、
屋外でのイルカショーを寒い季節にも
じっくり楽しんでもらおうと、
6日から観客席の一部に 「こたつ」 を設置する…
colletさんのお店からルミナリエの会場は近いのですか?
by わか (2008-12-04 20:55)
韓国ドラマ好きの妻は、毎回このドラマを観ているようです。私も何も無い時は一緒に観ますが、話の筋まで分かる段階ではありません。しかし、「キーセン」には興味あります。花魁と共通する部分もあるように思いましたね。
by たいちさん (2008-12-05 12:14)
★雀翁さんへ
ソウルの街中でも最近は、
韓服をお召しの女性にはあまり遭遇することはないのでは?
あっ、婚約式や結婚式ではミセスがよくお召しのようですが、
雀翁さん出席の結婚式ではいかがでした?
それと、日本や欧米と違い、お葬式では生成りの綿の韓服ですよね。
ですから、この映画で黒の韓服を見た時にはとても新鮮でした。
それから、映画の中で言いたいことはわたしもソレだと思いますよ。
500年もの間、語り継がれてきた伝説の女性になぞらえ、
監督が言いたいのはソレだと思います。
それにしても、日本も同じですがお隣にも
インドのカースト制度同様の厳しい身分制度があったとは、
韓国映画を観るようになり、初めて知りました。
キーセンはノ・テウ大統領の民主化が始まった頃から減ったようですね。
わたしの長姉が初の韓国旅行をした時は、
パク・チョンヒ時代で旅行中に戒厳令が出されたと話してましたが、
その頃には綺麗な女性が旅行客をもてなしていたそうですよ。
あとで聞いたら、その女性達はキーセンと呼ばれてたそうです。
by collet (2008-12-05 13:05)
★虹子さんへ
はい、ファン・ジニは、みんな違うストーリーですよ。
ただ、昔から言い伝えられてる出来事はみな挿入してますが~^^;
でね、ドラマとこの映画と同時期の制作だったでしょ、
それでドラマの方はジニを踊りの名手として設定してる事もあり、
何もかもが鮮やかな色使いですが、こちらのジニは違います。
監督も同時期の制作という事で、
あえて正反対に持ってきたのかな?と思います(・・?
とにかく、ジウォンちゃんの真っ赤なルージュが印象的なのに比べ、
へギョちゃんはルージュもナチュラルです~
それと記事に書くのを忘れましたが、音楽がイイです♪
チェロなど弦楽器を多用してると思うのだけど、
この映画の映像にとてもマッチしています。
あっ、これはやはり映画館で観たから気付いたことです^^;
この映画は虹子さんなら、ぜひにとオススメしたいけど、
そちらはまだやってるかな?
★わかさんへ
わかさん、レッドクリフご覧になるの~
また感想、聞かせて下さいね!
で、違う話題でも何でもOK~(*^^)v
イルカショーはわたしも大好きです!
でも「こたつ」の話は知りませんでした~
そういえば、寒い時期には行ったことないです・・・
ちなみに昨年の夏には行きましたが↓よければご覧下さいね。
http://collet.blog.so-net.ne.jp/2007-08-30
あっ、ちなみに水族園は散歩がてら歩いて20分!と近くです。
それから、ルミナリエの会場へは電車で15分です。
こちらも昨年の記事があるのですが・・・
http://collet.blog.so-net.ne.jp/2007-12-08
↑の前ページには一昨年のも紹介しています。
毎年行くので、今年も行くと思います~(^^♪
わかさんも観に来てくださ~い!
by collet (2008-12-05 14:02)
★shinさんお立ち寄りありがとうございます!
★たいちさんへ
たいちさんの奥様なら、きっとお好きなドラマだと思いますよ。
ただ、こちらの映画は中味がまったく違っており、
「キーセン」の意味合いも少し違うように思います。
ドラマの方は芸妓として、踊り手のジニを描いてますが・・・
それと、花魁と芸者の違いがイマイチ分からないのですが、
ドラマのジニは芸者に近いように思います。
で、映画の方が花魁かな?あ~、よく分かりません・・・(>_<)
by collet (2008-12-05 14:48)
みなりんさ~ん、お立ち寄りどうもありがと~~ヽ(^。^)ノ
優雅な温泉旅行をなさったのね!
by collet (2008-12-07 14:10)
篤姫で盛り上がっているので、
2つ前のブログにコメントしますね。
colletさんが「ファンジニ」の事を書いていたのを
先日見かけたので、私も録画して見ました。
そうしたら、確か第1話を見た記憶がありました。
映画のソン・ヘギョは綺麗ですね。
日本の、東男に京女の様に、
朝鮮では、女性は北、男性は南だとか。
南北が統一されたら、ドラマには北の女性が
採用されるでしょうね。確かチャングムの時も
脱北の女性が出演していたとか聞きました。
私、韓国ドラマを見るまでは、両班(ヤンパン)等の
身分制度の違いがあるとは知りませんでした。
日本の士農工商よりは、かなり壁が高いようですね。
今は、韓国人全体が身分の高い両班になってしまっ
たとか聞きました。
いずれ機会があったら、この映画の「ファンジニ」を
見てみます。
by yamagtxp (2008-12-09 21:41)
yamagtxpさん、お立ち寄りありがとうございます~
ドラマの「ファン・ジニ」はご覧じゃないですか?
ドラマの方は踊り手としてのジニをメインにして描いており、
あれはあれで楽しめますよ。
>朝鮮では、女性は北、男性は南だとか
ああ、そうなんですね~
それは知りませんでした。
確かにあの応援団を見ても北には美人が多そうですね!^^;
わたしも韓国映画の「MUSA」を観て、初めて奴婢と言う言葉を知りました。
そして、チャングムで同じ両班の中でもまだいろんな階級があると知り、
チェオクの剣ではその理不尽な定めに泣かされました。
いやはや、こうやって映画やドラマを観てお隣の国の歴史を垣間見た次第です。
それから、この映画はへギョちゃんの美しさが凝縮されていますので、
もし、機会があればご覧になって下さいね~美しい~ですよ(*^^)v
by collet (2008-12-10 17:27)
★ChromeTourmalineさん、古い記事をご覧いただきありがとうございます~^^;
by collet (2010-03-14 15:23)