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サンケイホールブリーゼこけら落し公演『冬の絵空』 [舞台]

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先週のお話で恐縮ですが・・・
12月6日から16日まで15公演ありました冬の絵空の5公演目を観て来ました。
これは大阪梅田にあるサンケイホールブリーゼのこけら落とし公演でもありました。

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真新しいビルの7階より上がホールとなっており、ロビーなどは白っぽい色で統一され、
客席はその反対に真っ黒と、とてもモダンでシャープ感のあるホールでした。
じつは、急遽チケットが手に入り出掛けたもので、座席は2階とそれ程よくありませんでした。
でも、キャパ数が900ちょっとということで、結構近くに見えホッといたしました。

それでなぜ急に、この舞台を観に行ったかと言うと・・・
橋本じゅんなんです~[揺れるハート]
彼が出演していると知り、先月の『私生活』でのトークショーにおいて、
つい、「頑張って~~」と声を掛けた手前・・・
今年最後の彼の芝居です・・・[ひらめき]
やっぱり、観に行かなきゃならんだろう!と、急遽、出掛けた次第です・・・

作はいまや、フジTVの人気バラエティ番組に関わるフジTVの社員である小松純也
彼がまだ京大系の小劇団である「そとばこまち」に在籍していた20歳の時に、
初めて書き下ろした戯曲で、初演は1987年だそうです。
とにかく、今までにない奇想天外な忠臣蔵で、
今までにない、何か面白い物を作ってやろうという若い作者の意気込みを感じ、
また、絶対的人気を誇るバラエティ番組の制作者の原点を垣間見たように思いました・・・
そして、演出と上演台本は幅広い分野の舞台演出で活躍する鈴木勝秀です。

物語の舞台は忠臣蔵ですからね・・・時は元禄です。
豪商・天野屋利兵衛の娘おかるに恋した役者の沢村宗十郎は嫁にほしいと懇願します。
でも、天野屋が許すわけもなく・・・
かたや、藩主である浅野内匠頭は切腹し、お家取り潰しが決まった赤穂藩、
その家老である大石内蔵助は、討ち入りにはやる家臣たちにまだその時ではないと説いていました。
ところが、その死んだはずの浅野がじつは生きており、
忠義を示すために吉良を討てと言うのです・・・
そんな時、江戸市中では悪者退治をし人気者となったニセの大石が登場します。
それは誰あろう、役者の宗十郎の仮の姿で、
家臣たちの討ち入りを願っていた天野屋が画策していたのです・・・

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出演は今回の主役は彼でしょうか?役者の沢村宗十郎に、これが初舞台だそうです。
TVでもお馴染みの藤木直人
元々、イケメンの彼ですがオペラグラスのレンズ越しでも美しかった[ぴかぴか(新しい)]
鼻筋がスッと通り、どこから見ても綺麗なお顔で・・・
ただ、ご自分でもおっしゃっていましたが、まだ余裕がないとのことで、
確かにみんなで作る舞台の上で、自分ひとりの世界で演じてるようで、
回りの役者との息もまだまだのように感じました。
きっと、場数を踏んだ来年の東京公演の頃にはよくなっているのでは?
それにしても、観客も彼のファンが多かったようだし、
ロビーに置かれたお花は大半が彼宛てで、中には韓国ファンよりと書かれたものまでありました。
どうやら、韓国にもファンクラブがあるようですね~[揺れるハート]

そして、大石内蔵助には以前にもこの演目に出演したという我らが橋本じゅん
先月までは英国人のヴィクターを演じていましたが、今月からはヅラや刀を付けた時代劇です。
ただ、わたしが観たのが5公演目という事もありましたが、
彼らしさを出すには時間が足らなかったようです。
いつもの彼とは違い、何やら物足りなさがありました。
きっと、彼もこれからでしょうね・・・
ということで、やはり、芝居は遅めの方が見応えがありそうです。

そんなイマイチ乗り切ってない二人と違い、今回目を見張ったのは、
おかるを演じる中越典子ちゃん
彼女の時代劇はNHK土曜時代劇「陽炎の辻~居眠り磐音江戸双紙」でもお馴染みですが、
舞台でも経験を積んでいたそうでなかなか見応えがありました。
特に、彼女がこの話での語りべ的存在で、
琵琶を鳴らし、謡いのようにセリフを言う場面が何度かあるのですが、
見事にそれをこなし、初めて彼女の舞台を観たわたしは驚きました。
それに、白無垢の花嫁姿もとても美しかったです~[ぴかぴか(新しい)]

そしてこの人が本当の主役のようでしたが、天野屋利兵衛を演じるのは生瀬勝久です。
彼は小松純也の劇団時代の先輩で、そとばこまちでの初演の時もこの役を演じたそうです。
そういうわけで、彼一人がすでに役柄になり切ってるようで、
アドリブも冴え、観客の息もよく承知し、また他の役者達への気配りもしているようでした。
特に、藤木くんはお世話になったのじゃないかしら?
それから、元禄時代ということで、派手な着物をお召しでしたが
遠目からでもハッキリしたお顔に違和感なくお似合いでした。
なんてったって、金色の足袋に下穿きは紫ときたもんだ~~[ぴかぴか(新しい)]

以前のサンケイホールには確かン十年前に森山良子の歌を聴きに来た覚えがあるのですが、
今回の新しいサンケイホールブリーゼ、とても観やすいように思いました。
それにしても、もう少しあとからの公演を観たかった・・・

なお、明日から名古屋での公演が始まりますが、
これから行ってみようかなと思われる方のために、公演予定を添えておきますね。

■名古屋公演:愛知県勤労会館(つるまいプラザ)
 2008年12月19日(金)~21日(日)

■広島公演:アステールプラザ大ホール
 2008年12月23日(火・祝)

■福岡公演:福岡サンパレスホテル&ホール
 2008年12月25日(木)

■東京公演:世田谷パブリックシアター
 2009年1月12日(月・祝)~2月1日(日)

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あしあと 10

コメント 12

Bonheur

この時期はやっぱり忠臣蔵ですね。
中越典子に生瀬勝久、藤木直人、豪華キャストですね~。藤木直人は、以前江角マキ子と競演したドラマを見たときにかっこいい、と思いましたが、残念ながら歌を聴くとちょっとガッカリだったりします。
最後が東京公演なんですね、チケットまだ取れそうなら見てこようかな。

by Bonheur (2008-12-18 20:43) 

dolfin

コレットさん、公演を観られて記事にも力が入りますね(^-^)。
自分も来年の3月にサンケイホールで小曽根真とそのビッグバンドのジャズを聴きに行くんですよー。一緒に行く人にチケットを取ってもらいました。

忠臣蔵はこの季節になるとよく放映されていますね。文楽でも演目があるのでよく知っているつもりです。何度同じものを見ても胸が熱くなってしまいます(>_<)。
by dolfin (2008-12-19 07:27) 

雀翁

生瀬勝久さん、中越典子さん、今年後半NHKのドラマで見ました。生瀬勝久さんは、いじめで子供を失くし、FreeSchoolを立ち上げた校長さんの役で、中越典子さんは、ご指摘の時代劇でした。どちらもとてもよかったです。

私は、生の舞台(音楽は除く)をほとんど見たことがなく、最後に見たのはもう13年前のこと(地震の年なので覚えている)です。

忠臣蔵、浅野家の家臣の一人一人の心の動きや行動が、とても興味深いお話です。でも、基本的に、私はこの「復讐劇」があまり好きではありません。心根のせまい君主のために、数多くの人が、いわれのない苦労を押し付けられ、そして死んでいくのです。吉良側に大きな落ち度があったとしても、数年にわたり命を狙われ、精神的に苦しめられ、そして、これまた罪のない人々を道づれに死んで行きます。そして最大の責任者である、アンバランスな事件の采配をした幕府のお偉方はのうのうと...
でも、話とは別に、雪の深夜、艱難辛苦の末、吉良邸の前に揃う赤穂浪士の姿は、とても感動的です。

赤穂の「しほみ饅頭」は苦手です。

by 雀翁 (2008-12-19 09:13) 

collet

★わかさん、ポチッとありがとうございます~^^;


★Bonheurさんへ
忠臣蔵といっても、この忠臣蔵は普通ではないんですよ。
ですから、いつものようなのを思って見ると、
ドン引きしますからお気をつけくださいね~(~_~;)

藤木直人、スラ~として綺麗でしたよ。
とにかく、これが初舞台とのことですから、ここからが始まりですね。
でも、生瀬さんには「この子」呼ばわりでしたが・・・(~o~)


★dolfinさんへ
小曽根さんのコンサートに行かれるんですね(^^♪
あのホールはコンサートにも向いてますね。
真っ黒の客席が素敵でしたよ。

それと、dolfinさんは文楽もお好きなんですね。
わたしはあまり馴染みがないのですが、
たまには着物を着て、そんな場にもお出掛けしたいです(*^^)v
by collet (2008-12-19 11:46) 

collet

★shinさんへ
お立ち寄りありがとうございます~^^;
そして、素敵なクリスマスソングもありがとう~詩がとっても素敵です♪


★雀翁さんへ
生瀬さんは役者としての挫折もあり1度舞台から退いたことがあるそうです。
でもやはり、好きなことで・・・今こうやって、
役者をして生活できてるのが嘘みたいだとおっしゃってました。
とにかく、芸域の広い貴重な役者さんですね。

それと、ご覧でしたか~土曜の夜7時半!
あっ、きっとこの時は1杯飲みながらの視聴ですね~^^;
30分だけと短いですが、ここでの時代劇も面白いですよね。
陽炎の辻も人気があるようで、シリーズ化してますし~
中越典子ちゃんも可愛かったですね!

で、忠臣蔵ですが、まさしく雀翁さんがおっしゃるように、
心根の狭い君主をこの舞台では痛烈に皮肉って面白おかしく描いています。
死んだはずが生きてたり、討ち入りを強要したりと!
とにかく奇想天外なストーリーですが、その点でも楽しめましたよ。

それと、わたしも赤穂のじゃなくても(大塩に親戚が・・・)
あのお饅頭は好きじゃないです~(>_<)
by collet (2008-12-20 11:27) 

hirohiro

colletさんお気に入りの橋本じゅんさんですね!
今度は時代劇ですかー。

芝居はTVと違って、生ですものね。
やはり後からのほうが、見ごたえあるものに
なっていくのは当然なのかも・・・。
「私生活」でも内野さん、初めのほうでしたから
セリフ、かんでましたっけ(笑)。

中越典子さん、NHKの「陽炎の辻」のときも
がんばってらしたし、今回もうまかったんでしょうね。
目鼻立ちが時代劇にぴったりの美人さんだなあと
思います!

そういえば、「サンケイホール」の響きは懐かしいです。
帰省してもなかなか梅田には行けなくて・・・
建物、きれいになったんですね!
by hirohiro (2008-12-20 18:21) 

虹子

colletさん、こんばんは^^
今年最後の生舞台ですね!
橋本じゅんさん、声をかけたからにゃ~ですね。
なかなか奇想天外な忠臣蔵のようですね。
若い劇団がいっぱい出てきた頃の作品なんですね。
面白そうです!

生瀬さんが生の舞台で生き生きされているのは
なんとなくわかります。
でも中越典子さんは意外でした!
私も「陽炎の辻」は観ていましたが、
舞台でそんなに見せて下さるとは!
藤木さんも、きっと世田谷に来るころにはいいカンジに
なってるかしら!
by 虹子 (2008-12-20 22:44) 

collet

★hirohiroさんへ
そうなんですよ~~今度はチャンバラです!^^;

舞台は時間をかけて徐々に作り上げるものですから、
後の方が完成品に近いのは当たり前ですね。
でも、内野のカンデルのも見たかったけど~~(~_~;)

hirohiroさんもご覧でしたか~~「陽炎の辻」
わたしは彼女の時代劇はあれが初めてだったのですが、
あの役は似合ってましたよね。
で、あのドラマは見ていたのですが、今回のには驚きました。
完全に舞台女優してましたよ~ヨカッタです!(^^)!

サンケイホール・・・わたしもナン十年ぶりでした。
それで、とても綺麗なビルになってました~(^^♪


★虹子さんへ
そうです、今年最後の舞台です。
でも本当は、もう1本行きたいのがあったけど・・・(~_~;)

>若い劇団がいっぱい出てきた頃の作品なんですね。
そとばこまちは辰巳琢郎などがいた関西の学生演劇の劇団です。
ですから、物語も奇想天外で面白いです。

生瀬さんはご自分でも脚本を書いたり、演出をなさってます。
舞台に関しては、ご自分の思いも大きいようですよ。
「陽炎の辻」は虹子さんもご覧でしたね!
中越さん、hirohiroさんにも言いましたが、ヨカッタです~^^;
それと藤木くん・・・今よりはゆとりを持てると思うんだけど~
虹子さん、確かめに行ってみるとか?(^^♪
by collet (2008-12-21 12:43) 

takanobu

キャストが良いですね。
ストーリーも面白そうです。
by takanobu (2008-12-22 05:34) 

たいちさん

新しいサンケイホールがオープンした事は、知りませんでした。
私は忠臣蔵の大ファンです。12月になるよ、古い映画を含め、いろいろテレビ放映されますので、楽しんでいます。
この公演の忠臣蔵のストリーも、型破りでいいですね。観たかったです。
by たいちさん (2008-12-22 11:00) 

collet

★takanobuさんへ
ストーリーは確かに面白いですよ。
小松さんは普段から面白いことばかりを考えてらっしゃるようで~^^;
まあ、だからこそ人気のTV番組を制作できるのでしょうね。


★たいちさんへ
たいちさんは忠臣蔵がお好きなんですね!
この舞台でも主要な人物は登場します。
ただ、いつものような人物像ではありません。
とにかく、何もかもが破天荒です~~^^;
それからホールは、こじんまりとした印象でモダンでしたよ♪
by collet (2008-12-22 13:08) 

collet

★Shinさん、こちらにもお立ち寄りありがとうございます~^^;
by collet (2008-12-24 16:58) 

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